フィリオ30と洗浄ルネサンスについて
株式会社スカイレインボー

歯科医療様向け フィリオ30と洗浄ルネサンスによる複合洗浄消毒システム

歯科用開口器(ポリカーボネイト樹脂)や口腔内撮影用ミラーの

洗浄ルネサンスとフィリオ30を使った複合洗浄消毒について  減菌技師 蛯名政幸

<洗浄ルネサンスについて>
ポリカーボネート樹脂の歯科用開口器は、アルコールや塩化ベンゼトニウムなどは材質への影響に危惧され、超音波洗浄や洗浄用ウォッシャーにおいても、”クラックが入ってしまう又は表面が変形する”というようなケースも報告されている。
鏡器具も、同様な(①洗浄剤の主成分で材質への危惧②超音波洗浄で傷がつく場合)ケースもある。
また、塩化ベンゼトニウムはタンパクを凝固させる作用がある事で、塩化ベンゼトニウム配合の洗浄剤を使用する前に、タンパク分解剤で前洗浄するという二度の手間や歯科用開口器などの樹脂性の器具を、家庭用洗剤使ってスポンジで洗うというケースも少なくはない。
歯科用開口器の洗浄作業は感染リスクも高く、スポンジを使っての洗浄は危険も伴う。
この歯科用開口器を、しっかり洗浄していくには、感染リスクを減らす作業法として”浸漬洗浄”による作業が安全面から言っても望ましい。洗浄ルネサンス(弱アルカリ)は、200倍希釈で浸漬洗浄10分で98%以上の汚染血液による除タンパク効果も確認されていて、かつ”スチールバー、ステンレス、合成ゴム、合成樹脂、プラスチック、鏡器具”すべて腐食しなかった。つまり①タンパク分解②材質への大幅な改善も可能で③更に低コストで洗浄剤は、これ一つで対応が可能である。

<フィリオ30を予備洗浄で使用するメリットについて>
感染リスクが高い汚染された器具は、誰でも早い段階で菌やウイルスを除去して、その後の作業を実施したいが、高水準消毒薬はタンパクを凝固させてしまう事でファーストコンタクトでは使用は望ましくない。次亜塩素酸弱酸性水溶液フィリオ30(特許取得製品)は、原液0.05%で次亜塩素酸ナトリウム原液(5%)とほぼ同等の除菌力を発揮しながらも次亜塩素酸ナトリウムに比べ、漂白性、腐食性、キツイ塩素臭など大幅に軽減され
使い勝手も簡単でしかも、安全性も高い(※次亜塩素酸ナトリウムは原液で使用はされない。(通常0.02%~0.1%の希釈)更にフィリオ30はタンパクを分解力がある為、ファーストコンタクト(予備洗浄)から使用でき、早い段階から菌やウイルスを除去できる事でその後の作業(2次洗浄そして滅菌又は消毒)で感染リスクを大幅に減少させる事も可能と考える。
滅菌前の【フィリオ30と洗浄ルネサンスによる複合洗浄消毒システム】は十分な洗浄(タンパクや脂分などの有機汚染物の除去)やファーストコンタクトでの菌やウイルスの除去という前処理が低コストで、素早く作業が行える点において参考の一例と考えられる。
>>>(株)日本歯科工業社オーラルミラーの添付文書(PDF)

洗浄作業に置いて、弱アルカリの「洗浄ルネサンス」を使用するメリット

塩化ベンゼトニウム配合の歯科用器具洗浄剤

①「塩化ベンゼトニウムは合成ゴム・合成樹脂・鏡器具への使用は避けるのが望ましい・・・」日本歯科医薬品集2004年版より抜粋
②塩化ベンゼトニウムは、タンパクを凝固させる作用がある事も広く知られている。その為、使用前に炭酸ナトリウムで洗ってから使用するとされている。
コスト 塩化ベンゼトニウム配合の洗浄剤
4L 約1,500円~3,000円

洗浄ルネサンス 

①洗浄ルネサンスは、第三者検査機関において、スチールバー、ステンレス、合成ゴム、合成樹脂・鏡器具、プラスチック材質がすべて24時間の浸漬で腐食がなかった事が確認されている。
②洗浄ルネサンスは、炭酸ナトリウムが主成分又、汚染血液による除タンパク効果も確認されている
コスト 洗浄ルネサンス200倍希釈
4L計算 約240円      素材を選ばないうえ、低コスト!

~洗浄ルネサンスによる汚染血液器具に対する除タンパク効果~

除タンパク効果

超音波なし 200倍希釈 浸漬時間:10分
除去率 98.3%
超音波あり 400倍希釈 浸漬時間:10分
除去率 99.1%

コスト面においてのメリット

塩化ベンゼトニウムを配合した洗浄液
4L 約1,500円~3,000円
洗浄ルネサンス 200倍希釈    
4L計算 約240円  

フィリオ30(サーティー)と洗浄ルネサンスによる歯科用開口器(ポリカーボネート樹脂)と口腔内撮影用ミラーの複合洗浄システム

複合洗浄システム

洗浄ルネサンスによる 通常の器具洗浄

洗浄ルネサンスによる器具洗浄

一次洗浄

①予備洗浄(浸漬洗浄)
200倍希釈に10分~浸漬。血液、タンパク、有機汚染物を除去。付着物を除去しながら(特に俳唾管等の管内)流水化でよく濯ぐ。

二次洗浄

②二次洗浄(超音波洗浄)
洗浄ルネサンスを使用する場合、超音波なら、
400倍希釈でも可。
浸漬10分~

滅菌

③減菌
オートクレーブ不可の材質はグルタラールやフタラール等の高水準消毒薬で消毒。

※確実な洗浄:目に見える汚れ、目に見えない汚れを除去

洗浄ルネサンスによる 歯科用バキューム・パイプ・スピットンの清掃

歯科用清掃

洗浄ルネサンス200倍希釈液を約200~300CC吸引、1時間以上放置した後、水を十分に吸わせる。
※歯科用バキュームホース、24時間浸漬試験で腐食(変化)しなかった。(神奈川県の第三者検査機関において)

  • タンパク分解と有機汚染物の除去(汚れ)の除去
  • 消臭(オキシドール成分で)
  • 泡立ちがほとんど無く、泡切れがよいのでホースに泡が付着する心配もありません

洗浄ルネサンスとフィリオ30によるチェアーユニットの清拭システム

ステップ1 クリーニングを目的とする場合は、洗浄ルネサンスを使用

クリーニング1

洗浄ルネサンス(200倍希釈)をオオサキドライクロス(日本歯科工業社)等に浸み込ませる。※オオサキドライクロス(日本歯科工業社)はレーヨン不織布で20×30cm2つ折タイプで広範囲の清拭に最適です。

クリーニング2

又はスプレー噴霧してドライクロス等で拭き取る。
※使用する場所で使い勝手が良いほうを選択。

クリーニング3

エタノールではプラスチックや樹など使用できませんが、洗浄ルネサンスはプラスチック、樹脂、ゴム等使用が可能です。(スチール、ステンレス、レザーも使用可能)※無撮灯に触れるときは、十分に温度が下がってから作業してください。

ステップ2 菌やウイルスの素早い除去を目的とする場合は、フィリオ30を使用

フィリオ30は強力な菌やウイルスも30秒~1分で除去します。又、菌やウイルスを除去した後は、分解して水になっていきます。
スプレー噴霧の場合:30秒~1分放置後、クロス等で拭き取ってください。

クリーニング4

フィリオ30をドライクロスに浸み込ませるか、スプレー噴霧してドライクロスで拭き取るか?は使用する箇所で使い勝手の良い方法を選択。

クリーニング5


フィリオ30
危機管理濃度(原液)500ppm
日常衛生管理濃度(5倍希釈)100ppm

次亜塩素酸・弱酸性水フィリオ30とエタノール80%含浸コットン不織布を使った
スカイレインボー社とオオサキメディカル社のコラボレーション企画による

歯科用エアータービン、ハンドピースにおける複合洗浄システム

複合洗浄消毒とは、減菌前の高濃度次亜塩素酸弱酸性水 フィリオ30とエタノール80%のそれぞれの持ち味を生かしたシステムです。※内部の清掃はメーカーの指示に従う。

ティッシュペーパーでふきとる

フィリオ30をティッシュペーパーに浸みこませて表面外側のみ拭き取ります。
<何故?フィリオ30をテイシュペーパーで拭き取るのか?>
タービンやハンドピース等の内部に水が入らないようにする為です。


拭き取り

エタノール80%含浸不織布で拭き取る
エタノール80%で、水溶性・油溶性の付着物すべてを溶かし込む。速乾性で早く乾燥させる。
※予め、容器にワッテを入れて、エタノールを浸漬するエタノールワッテの作り置きは、衛生上の問題や、エタノール濃度の不安定、エタノールの量によるバラつきやかえってコストもかかってしまう場合もある為、医療機関(病院)の多くでは、現在使用されなくなっている。オオサキメディカル社のエタノール含浸の不織布シート(歯科総代理店:日本歯科工業社)を使用して頂くのが望ましい。

オオサキアルウェッテイ

オオサキアルウェッティBOX-E不織布シート(15㎝×15㎝ 4つ折り)
コットン不織布を使用している為、カットメンに比べ、毛羽立ちが少なく脱落繊維が気になる場面では最適です。無駄に数枚重ねて取ってしまう事なども軽減されていきます。

※仕上げは減菌が望ましい(減菌作業は機械メーカーの指示に従う)

フィリオ30による印象物の清拭

清拭

①スプレー噴霧の場合、水洗後フィリオ30をまんべんなくスプレー噴霧。分解後は水になっていくが念のため水洗い。
※変形の心配は特にない。現在は報告ゼロ。
②浸漬の場合水洗後、1~5分程度浸漬し水洗い
※液は1回使い切り

論文

歯科医院における“複合洗浄消毒システム”について

医療法人社団つなしま歯科医院 院長・歯学博士
綱島 裕之

歯科領域に限らず、一般的にも、数十年前に比べ感染対策の意識は様々な分野で高くなってきた事は言うまでもありません。なかでも、私たち歯科医療の現場は“血液”の付着が伴う、感染リスクの高い現場である為、今後その対策はより意識を高めていかねばなりません。洗浄と消毒と滅菌これらの正しい知識を持ってそれぞれ(洗浄剤や消毒剤)の特性なども理解し、製品のエビデンス等も参考にし、正しい使用方法で、かつコストも視野に入れて感染予防の対策はしていきたいものです。昨今、保健所管轄下にある衛生管理のもとで、法定消毒法という衛生指導が実施されている理容業界では、『次亜塩素酸ナトリウムと水のみ(塩酸やクエン酸など混ぜない)で水素イオン交換ができる緩衝体でつくられた特許取得製品の高濃度次亜塩素酸・弱酸性水溶液 “フィリオ30(サーティー)”と血液分解タンパク除去と優れた洗浄力と幅広い材質にやさしいオキシドール成分と酵素配合の弱アルカリ洗浄剤“洗浄ルネサンス”を使った複合洗浄消毒システム(法定消毒法を基盤にした)”ハイブリットシステム“が衛生アドバイザーで理容師の藤井実氏から提案され様々な地域で衛生講習会(理容)が実施されております。歯科医療の場合は、”洗浄・消毒・滅菌“というガイドライン(法定消毒ではない)があるため、それ(ガイドライン)を基盤として、歯科医療での複合洗浄消毒システムを以下のようにまとめてみました。『理容での髭剃り、歯科での外科器具等』の消毒法は多少異なりますが“血液からの感染”という観点からみれば目的は同じであると言えます。

<洗浄ルネサンスにおける洗浄のメリット>
本来、タンパク分解が出来、汚れ(有機汚染物)を洗浄出来、金属は元より、ミラーや樹脂、ゴムまで幅広い材質にやさしく、泡立ちにくい洗浄剤があれば、多種の洗浄剤を使わず、ひとつの洗浄剤で洗浄に関しては、これ一つで事足りることになります。そういった意味では、洗浄ルネサンスは、汚染血液による除タンパク効果試験で、200倍希釈/浸漬時間10分で98%タンパク除去、超音波洗浄は400倍希釈/10分で99%タンパク除去が確認され、材質面においてもスチールバー、ステンレス、合成ゴム、樹脂、ミラー、歯科用バキュームホースに対し24時間浸漬で腐食性が無かった事も確認されていいます。◆コスト面においても、器具洗浄/2L約120円 超音波洗浄/2L約60円/バキュームパイプ洗浄/300cc約20円、チュアーユニットのクリーニングも400ccスプレーで約30円のコスト計算で多目的でかつ、洗浄剤におけるコスト削減にも繋がっていけると思います。

※感染症の患者様の処置後、器具の洗浄消毒

≪フィリオ30(サーティー)pH6/500ppmと洗浄ルネサンスにおける複合洗浄消毒システム≫
院内のスタッフで感染の怖さから、“早く殺菌したい、滅菌作業まで待てない”という思いから、ついつい洗浄せずに、高水準消毒薬に浸けこむ(一次消毒)というケースが稀にあると聞きます。高水準消毒薬は血液などのタンパクを変性させ凝固させる作用がある為、更に、タンパクを残存させた場合、滅菌しても不完全な滅菌となり、感染源にも、器具の損傷にもなりうる事で1次消毒は“百害あって一利なし”というのは専門家からも指摘されている事です。又、十分な洗浄がされていない場合も同様です。但し、「滅菌や消毒に至るまで、どうしても待てない」という心情はわからないわけではありません。
そういった意味では、フィリオ30は、菌やウイルスに対して非常に強力で素早い除去力と汚染血液による除タンパク効果での試験結果を参考にすると、予備洗浄つまり、ファーストコンタクトで、速やかに菌やウイルスを除去できるのは、ある意味スタッフの感染リスクを軽減させ、その後の洗浄や消毒、滅菌作業も円滑に行えるともいえます。具体的には
1) 予備洗浄でフィリオ30の原液でスプレー噴霧して30秒~1分放置して
長時間は放置や浸漬はしない(短時間で、菌やウイルスの除去と一定のタンパクを除去)
2) 洗浄ルネサンス200倍希釈で浸漬洗浄10分又は400倍希釈で超音波洗浄浸漬10分
(フィリオ30のタンパク除去と洗浄ルネサンスの98%~99%のタンパク除去で併せて確実なタンパク除去)
3) 流水下による付着物を除去 4)滅菌(オートクレーブ不可の器具は高水準消毒薬で消毒。)
※1)と2)の工程で滅菌や高水準消毒薬の効果を助ける事にもなります。

<タービンやハンドピース(表面)における 複合洗浄消毒システムについて>
※内部洗浄等は従来通りメーカーの指示に従う。又、この場合の複合洗浄消毒とは、次亜塩素酸弱酸性水溶液フィリオ30とエタノール80%の、それぞれの持ち味を生かしたシステムです。
(理容における血液が付着した剃刀での複合洗浄消毒システムを参考にしたものです)
●フィリオ30:スチール製の器材は長時間浸漬の場合腐食の可能性はありますが、30秒~1分という菌やウイルスへのスピードの除去効果があるので、短時間(30秒~1分)で拭き取れば問題はありません。但し、速乾性がない(すぐ乾かない)
●エタノール:被消毒物の表面に付着している水溶性・油溶性の付着物すべてを溶かしこむ。又、速乾性がある。但し、タンパク質を凝固させる作用と芽胞やノロウイルスなどのウイルスに効果が期待できない。
1)次亜塩素酸・弱酸性水溶液 フィリオ30でタービンやハンドピース表面(外側)をスプレー噴霧します(この時、はね返りがおきないようティシュをかぶせるのもいいと思います。)
30秒~1分放置 ※菌やウイルスを除去と同時にタンパクを除去
2)80%エタノールワッテで消毒と乾燥
1)+2)=ハンドピースやタービンの表面に付着した“菌やウイルス”汚染有機物“等の除去という前処理で滅菌前のステージにはかなり役立つと思います。
3)滅菌(使用に関してはメーカーの指示に従う)
このように、歯科における複合洗浄消毒システムは、それぞれ(洗浄剤や消毒剤)の特性を生かし、より効果的に効率よく使用していくシステムなので、例としてそれぞれの歯科医院での現場で活用できるものは活用して参考になればいいと思います。
医療法人社団つなしま歯科医院  http://www.tsunashimadc.com

サビ除去と洗浄について

サビ除去



サビが付着した器具は、消毒剤の効果を低下させてしまう事は知られています。サビ除去の洗浄剤はハイパーメディカルクリーナーを用います。

米海軍使用成分:リン酸・エタノール他
製造元:エルスコインターナショナル(米国)

サビ除去

①ハイパーメディカルクリーナーをサビた箇所に塗布し、約3分放置します。その後、残留させないようよく水洗い(ブラッシング等による)
※6分以上は浸漬又は放置しないでください。

サビ除去

②洗浄ルネサンス200倍希釈で浸漬洗浄(10分~)サビ除去した後、しっかり洗浄してください。よく水洗いし、よく乾燥させてください。

サビ除去

③減菌(スチールバーなどの減菌困難な器具は、消毒)

理美容関係者様

<フィリオ30及び洗浄ルネサンスの試験結果について>
主要試験先は、一般財団法人)北里環境科学センターです
北里環境科学センターは、北里大学の衛生学部環境衛生研究センターを母体に、
昭和52年4月に設立された検査機関です
フィリオ30による 菌やウイルスでの試験結果及び洗浄ルネサンスによる汚染血液の除タンパク効果試験
試験報告書を別途おくらさせていただきますので、お手数ですが
下記メールアドレスに、①勤務医院 ②お名前 ③ご職業をご記入の上、
”試験報告書希望”でお問い合わせくださいませ
skyrainbow3729@yahoo.co.jp
医療福祉環境アドバイザー(医療福祉検定No:13323009)早野雅人