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発音練習について

発音練習について

 トップ・ページに記載した学習方法にしたがって第1話から第16話まで学習し、自分の考えを頭の中で英語にまとめ声に出すWA型英語脳®を習得したとしても、発音が正確でないとネイティブ・スピーカーには通じません。このページでは、WA型英語脳®を発揮するために必須となる、正確な発音を習得するための練習方法とおすすめの著書・海外ドラマを紹介します。

教材の紹介

「英語『発音記号』の鬼50講」青山学院大学准教授 米山明日香著(2021年11月18日 明日香出版社)
“Dr. HOUSE” シーズン1 DVD(2004/2005 ユニバーサル・スタジオ制作)

選定の理由

「英語『発音記号』の鬼50講」
 英語を正確に発音するためには、発音記号を習得しなければなりません。米山明日香准教授の「英語『発音記号』の鬼50講」(以下「鬼50講」)には、発音記号ごとに発音の仕方が説明されています。加えて、スマートフォンを持っていれば、QRコードによってネイティブ・スピーカーによるお手本も視聴できます。「鬼50講」は丁寧に書かれています。発音記号が完璧に習得できます。
“Dr. HOUSE” シーズン1 DVD
 「鬼50講」によって発音記号は習得できるのですが、単語を繋げて、文として発声する時の発音は習得できません。後述の“Reduction”などのためです。“Reduction”の習得は簡単ではないのですが、“Dr. HOUSE”に登場するDr. Cuddyの発音をまねすると、習得の道が拓けて来ます。Dr. Cuddyの口は平仮名の「く」の字を左方向に180度回転させた形で、発音する時の口の動作が識別しやすくなっています。また、発声がよいので明確に聴き取れます。購入済みの「奥さまは魔女」のDVDが使えるとよいのですが、「奥さまは魔女」はシットコムで、離れた距離からの映像が中心なため、俳優の口の動きがよく見えません。一方、“Dr. HOUSE”は近距離からの映像が大半です。Dr. Cuddyとは別の俳優が好きになったら、その俳優のまねをするのもよいでしょう。大切なのは学習意欲が高まる俳優を選ぶことです。
 “Dr. HOUSE”は医療ドラマです。しかし、ほかの医療ドラマと違って、医師たちは識別診断(Differential Diagnosis)と呼ばれる、患者の病歴を正確に把握した上で様々な検査を行い、正しい診断を下す医療に従事しています。患者の症状に応じて、その症状の原因となる複数の疾病を想定し、その中から現実に問題を発生させている疾病を識別・差別化(Differential)し、正しい診断(Diagnosis)を下すことが使命です。それによって初めて正しい治療が実現できます。登場する医師を演じる俳優とドラマにおける役割はつぎのとおりです。

登場人物

Dr. Gregory House

プリンストン大学医学部付属病院の識別診断部長です。同僚医師や同部に所属する3人の専門医を使って診断を下します。演じているのはHugh Laurieで、白人のイギリス人ですが、ドラマでは東部出身のアメリカ人となっています。自己の能力に絶対的な自信を持っています。

Dr. James Wilson

Dr. Houseの同僚医師で、腫瘍医です。腫瘍の診断と治療を専門にしています。演じているのはRobert Sean Leonardで、ニュージャージ州出身の白人男性ですが、ドラマではユダヤ系アメリカ人との設定です。町医者のように誠実に患者と向き合います。

Dr. Eric Foreman

Dr. Houseの部下の一人で、神経科医です。神経系疾患の診断と治療を専門としています。演じているのはOmar Eppsで、アフリカ系アメリカ人です。ニューヨーク市ブルックリン区で生まれ、育ちました。アフリカ系アメリカ人に特有なアクセントがあります。少年時代に非行歴があるとの設定で、権威をかざすハウスと対立します。

Dr. Allison Camerone

Dr. Houseの部下の一人で、免疫学者です。感染症や免疫疾患の診断と治療を専門としています。演じているのはJennifer Morrisonで、白人のアメリカ人女性です。中西部のシカゴ市出身で、聴き取りやすい標準的なアメリカ英語を喋ります。ハウスを尊敬し、男性としても慕っています。

Dr. Robert Chase

Dr. Houseの部下の一人で、集中治療専門医です。臓器不全の症状が見られた患者の緊急処置と診断を専門としています。演じているのはJess Spencerで、白人のオーストラリア人です。メルボルン市で生まれ、育ちました。発音にオーストラリア訛りがありますが、“today”を“to die”と発音するほど酷くはありません。坊ちゃん育ちで、ハウスに忠実です。

Dr. Lisa Cuddy

病院長です。Dr. Houseの上司にあたります。自身も医師で、内分泌学を専門としています。演じているのはLisa Edelsteinで、青く透きとおった眼を持つ魅力的な女性です。優れたリスク管理能力を有しています。

練習の進め方

DVDの設定

DVDの設定

 “Dr. HOUSE”のDVDでは、音声と字幕が選択できます。音声は英語、字幕も英語を選択します。順番としては第1話からですが、本編の目的は発音の習得です。発音練習に最適な第5話のあるディスクを挿入してください。第5話には、Dr. Cuddyが登場する場面が多くあります。加えて、医師以外に、共演する女優が何人か登場します。どの女優も発声・発音がよいので明確に聴き取れます。これも第5話が最適と判断した理由です。後述のST15では、尼僧が「放蕩息子」を澱みなく暗唱します。
段階別練習

段階別練習

Step Ⅰ:台詞の聴き取り・書き取り
聴き取りと発音は表裏一体の関係にあります。聴き取れない音の発音はできません。しかし、最初から“Dr. HOUSE”の台詞を聴き取るのは日本人には無理です。医学用語が頻出するからです。そこで、手本とするDr. Cuddyが登場する場面の台詞を英語字幕にしたがって、ノートに書き取ってください。パソコンやスマホに入力するのでも構いません。大切なのは手を動かして、脳に記憶させることです。書き取った台詞が理解できなかったら、「『奥さまは魔女』で作るWA型英語脳®-新しい英語の学習方法」p. 300に記載された「学習ノート見本の作成手順」にしたがって、学習ノートを作成してください。
Step Ⅱ:台詞の発音・録音
書き取った台詞を、Edelsteinに続いて発音してください。スマホがあれば録音もしてください。
Step Ⅲ:発音の自己評価
Edelsteinの発音と自分の発音を聴き比べてください。大同小異との評価であれば、つぎの台詞に進んでください。小同大異との評価であれば、大異と評価した単語の発音記号を英和辞典で調べてください。調べた発音記号の発音の仕方を「鬼50講」で確認し、それにしたがって発音練習をしてください。
Step Ⅳ:発音の矯正
個々の単語の発音と、文としての発音は異なります。“it”を使って説明します。
ⅰ) 自分の発音:イット
ⅱ) 耳に響いたDr. Cuddyの発音:イッツゥ
ⅲ) 自己評価:小同大異
ⅳ) 英和辞典で調べた発音記号:[ɪt]
ⅴ) 「鬼50講」では、[ɪ]はMust(必修発音)12として掲載されています。p. 107からの説明を読んでください。そして動画も使って発音練習をしてください。
ⅵ) これで“it”の発音は習得できるのですが、文になると発音が変化します。例えば つぎのようにです。
[状況の設定]母親が子供二人を本屋に連れて行き、絵本を買ってあげようとする
母親: (スヌーピーの絵本を手に取り、下の子に) “Do you want this?”
下の子: “Yes, I want it.”
上の子: “I want it too.”
文になった時、下の子の発音は「イエス アイウォントット」となり、[ɪt]から[ɪ]が消えます。上の子の発音は(アイウォントットー)となり、[ɪt]の両方の音が消えてしまいます。英語で“Reduction”(消える発音)と呼ばれる現象です。“Reduction”以外に、“Linking”(つながる発音)、“Flapping”(舌が変化する発音)、“Assimilation”(別の子音に変化する発音)などの現象も発生します。小同大異との評価が“Reduction”などのためであったら、ノートに書き取った台詞を黙読してください。それからもう一度Edelsteinの発音を聴き、“Reduction”などに注意して発音して見てください。このプロセスを繰り返すことによって、発音が矯正できます。
付録

再確認

 ST15で尼僧が「放蕩息子」(The Prodigal Son)を暗唱する場面が出てきます。この場面の聴き取りと書き取りをつぎのとおり行いました。書き取りにしたがって、音読して見てください。スマホがあれば、録音してください。

尼僧: “You told me your favorite passage. Would you like to hear mine?”
Chase: (頷く)
尼僧: “Celebrate and be glad, because your brother was dead and is alive again.”
Chase: “The prodigal son.”
尼僧: “He’ll be waiting for you when you’re ready.”
Chase: “We’ll schedule your surgery for tomorrow.”

録音を再生してください。しかし、この発音でネイティブ・スピーカーに通じるかどうか分かりません。そこに、DVDを視聴し、尼僧やChaseの発音と比較する必要があるのです。繰り返しになりますが、Chaseの発音にはオーストラリア訛りがあります。

あらすじ

 おおよそのストーリーを頭に入れてから視聴すると、学習意欲が高まります。しかし、第5話に限らず、“Dr. HOUSE”にはいくつものサブ・ストーリーが含まれています。サブ・ストーリーは割愛し、Dr. Cuddyが登場する場面と識別診断の流れを中心に記述します。割愛したサブ・ストーリーは“Small Talk”として、(ST1, ST2, …)という略号で示しました。第5話はクリスマスに起こったエピソードです。

ST  1:ハウスとウィルソンの会話
 外来診療を早退しようとするハウスは、カディーに捕まります。診察室には若い尼僧が待っていました。両手に出血斑が現れています。ハウスは「皿洗いはするか」と尋ね、尼僧は「台所仕事を手伝っています」と答えます。ハウスは石鹸へのアレルギーで発生した接触皮膚炎だと診断します。そして、飲み薬の抗ヒスタミンを与えます。
ST  2:ハウス、ウィルソン、教会看護人の会話
 少したつと尼僧は喘息の発作に襲われます。ハウスはエピネフリンを注射します。すると今度は心臓発作に苦しみ始めます。ハウスは心肺蘇生を試みます。
 カディーは、医療ミスだったのではないかとハウスを問い詰めます。アレルギーと診断して抗ヒスタミンを投与し、それで尼僧は呼吸困難に陥り、つぎにエピネフリンを1 cc注射して、心停止にさせてしまったとの見立てです。標準治療とおり、0.1 ccしか注射していないとハウスは言い張りますが、カディーは注射器を間違えて1 cc注射したのではないかと疑い、懲罰委員会に告発しなければならないと迫ります。ハウスは「じっくりと診断しなければ分からない疾病が隠されている」と主張し、カディーは24時間の猶予を与えます。
 識別診断の議論が始まります。キャメロンが「皮膚感染症の小胞炎ではないか」と言うと、フォアマンは「全血球検査をやったが、感染は確認できていない」と反論します。キャメロンは全血球検査から少しの異常値を見つけ、全身性のアレルギー反応ではないかと言います。ハウスはアレルギーでは心停止にはならないと反論します。そして、血管炎ではないかと疑います。「血管炎では好酸球が高値になることはない」とフォアマンから指摘されると、「チャーグ・ストラウス血管炎ではそうなる」と知識を披露します。この診断を確定するため、胸のCTスキャン検査をすることに決します。同時にプレドニゾンの投与を指示します。三人の医師は病室に行き、午後になったらCTスキャン検査をすると尼僧に伝えます。
ST  3:医師三人の会話
ST  4:ハウスとウィルソンの会話
ST  5:ハウスとサンタクロースの会話
 尼僧は検査室に向かう途中でチェースに自分のことを話します。6歳で両親を亡くし、教会が運営する孤児院で育ち、18歳で修道院に行き、神への誓いをしたと告白します。CTスキャン検査が始まると、尼僧が臭気を訴えます。「午前中の検査で誰かが嘔吐したためだ」と看護師が説明します。検査中、三人の医師は神について話し合います。キャメロンは自分より上位の存在を信じています。フォアマンは信じていません。「君はどうか」と話を振られたチェースは、「血管炎ではなさそうだと」と応じます。臭気が耐えられないと訴える尼僧に、今度はイエス・キリストの幻覚症状が現れます。フォアマンが「これは側頭葉腫脹の症候だ」と言います。尼僧は発作を起こします。
 カディーが識別診断の議論に参加します。検査の結果、尼僧はヘルペス性脳炎が陽性で、免疫系に欠陥が生じていることが判明します。プレドニゾンにそのような副反応があることを知っているカディーは、「また医療ミスをしたのではないか」とハウスを疑います。それに対して、「プレドニゾンを2単位投与しただけで、こんなに激しい副反応が現れることはない」とキャメロンはハウスを弁護します。「1単位とか2単位とかに診断を委ねるのか」とバカにされたハウスは、「今ここで医療ミスを告白するから、それを聞けば、君は裁判で証言しなければならなくなるぞ」とカディーを脅します。脅しに負けカディーは退出します。
 議論が再開します。ハウスから、「免疫系に欠陥が生じた原因は何か」と訊かれたチェースは、混合結合組織疾病を挙げます。この疾病で全ての症状が説明できるのですが、フォアマンが抗核抗体検査は正常であったことを指摘し、根拠が薄くなります。ハウスはもう一度採血するように指示します。混合結合組織疾病の治療にはプレドニゾンを使います。脳炎を発症している尼僧にプレドニゾンは使えないと、フォアマンが再度指摘します。ハウスは高圧酸素室での治療によって、この限界を克服しようとします。ただ、高圧酸素室で自己免疫疾患を治療するのは例外で、準拠すべき手順書がありません。規則に従おうとするフォアマンに対して、ハウスは実行を迫ります。フォアマンは、「高圧酸素室治療は酸素毒性を招き、肺と眼の損傷に繋がる」と食い下がります。ハウスは診断に自信があると言い、実行を命じます。フォアマンはカディーにハウスの規則違反を密告します。チェースとキャメロンは尼僧に高圧酸素室治療を説明し、実行します。
ST  6:ハウスと教会看護人との会話
ST  7:チェースと尼僧の会話
 カディーはハウスの治療を監視し続けます。カディーは、混合結合組織疾病との診断に懐疑的です。ハウスは「もしも尼僧にじっくりと診断しなければ分からない疾病が隠されていないのであれば、どうしてまだ心拍数が高いのか」と反論します。「あなたが投与したプレドニゾンがヘルペス性脳炎を起こしたからよ」とカディーは言い放ちます。しかしハウスは自分の医療ミスを認めません。「自分の医療ミス以外の原因をどうしても探したいのね」とカディーは皮肉を言います。そして、「あなたに患者を殺させたくないから、あなたを担当から外します。これは医師としての好意よ」と告げ、自ら治療に当たることにします。
 カディーは尼僧の症状を確認します。呼吸困難、肺炎、血液尿素窒素とクレアチンの上昇などの報告を受けます。加えて、外来診療の時にあった皮膚炎と関節痛などの症状も残っていると言われます。キャメロンがハウスの診断を伝えようとすると遮って、全てをハウスの医療ミスのせいにします。
ST  8:医師三人の会話
ST  9:ハウスとウィルソンの会話
ST10:チェースと尼僧の会話
 ハウスはチェースを呼び、尼僧の情報を得ようとします。チェースは尼僧から聞いたことを伝えます。尼僧は嘘を言っているに違いないとハウスに言われると、チェースは修道院の院長と話したらどうかと提案します。
 修道院に行ったハウスは、尼僧が修道院に来る前はカトリック系の孤児院で育ったと院長から聞きます。ハウスは尼僧を治療した時、肩にスカンクの入れ墨があったと指摘します。院長は尼僧が12歳の時に孤児院を出たことがあり、路上生活者となり、麻薬に溺れたと話します。15歳の時に妊娠し、自分で中絶させた結果病気になり、孤児院に戻って来たとも話します。
 病院ではカディーが尼僧の症状を確認しています。チェースが、肺機能は悪化し、血液尿素窒素とクレアチンの上昇が続いていると報告します。発熱し始め、発疹も拡大します。クリスマスまで持たない状況だと言います。キャメロンは、ハウスが言ったとおり、じっくりと診断しなければ分からない疾病が隠されていると言います。そこにハウスが現れます。
 ハウスは修道院で飲ませてもらった胡麻の葉草で作った茶葉をカディーに投げます。胡麻の葉草には肺を拡大し、血圧を上昇させ、心臓を刺激する作用があります。ハウスは、尼僧はこのお茶といっしょに抗ヒスタミンを飲み、その状態で0.1 ccのエピネフリンを注射されたので心停止に陥ったと説明します。ハウスは、全ての症状から心停止を差し引くと長期のアレルギー反応が原因になると言います。これはキャメロンの最初の診断でした。体がアレルギーに長期間晒されたため、免疫系に障害が発生し、自然治癒力が弱体化し、内臓系を壊したとの診断です。アレルギーの出所(アレルゲン)は、洗剤ではなく、別のものでなければなりません。アレルゲンを特定するために、尼僧を無菌室に入れ、徐々に別々のアレルゲンに晒し、それへの反応を見てアレルゲンを特定することに決します。無菌室に入れられた尼僧は死にたくないと言い、神への祈りを捧げます。同情したチェースは自分も神学の学校に通っていたと告白し、いっしょに祈りを捧げます。
ST11:キャメロン、フォアマン、尼僧二人の会話
 尼僧は突然アナフィラクシショックに陥ります。医師たちは咽喉への挿管処置を開始します。
ST12:ハウスとウィルソンの会話
ST13:ハウスとキャメロンの会話
 チェースが、尼僧の状態が落ち着き挿管を外したら尼僧は修道院に帰りたいと言い始めたと報告に来ます。ハウスは、12歳で孤児院を抜け出した時と同じことをしようとしていると言って、尼僧を非難します。異性との交流を求めて抜け出し、15歳で妊娠して自己堕胎し、孤児院に戻った過去を指摘します。ハウスと尼僧は神学論争を展開します。ハウスは、「今は神よりも僕を信じなさい」と諭し、尼僧も納得します。尼僧は全ての避妊方法を使い異性との交流で妊娠しないようにしたが、結局失敗したことを告白します。
ST14:ハウスとウィルソンの会話
 ハウスは、アレルゲンを特定すべく、まだやっていない全身のスキャン検査を指示します。すると80年代に禁止された十字形の銅製避妊リングが見つかります。自分で堕胎したため体に残されたままとなり、長期間の放置によってアレルゲンに変化し、銅製の食器を洗ったことが引き金となって、発疹などの症状が現れ始めたとの診断が下されます。翌日、避妊リングは手術によって摘出されます。
ST15:チェースと尼僧の会話
 全てが終わった時、ウィルソンはハウスをクリスマス・ディナーに誘います。ハウスは、「君はユダヤ人だろう」と指摘します。指摘を受けたウィルソンは、「ハナカ・ディナーだ」と返します。そこにカディーがやって来ます。“Merry Christmas, Dr. House. Dr. Wilson.”と言って去るカディーの唇は、紅で輝いています。
 

補足

 英語には、日本語にはない、イントネーション(Intonation)があります。例えば、質問する時は文を上昇基調で終えます。肯定文であったとしても、文の最後を上昇基調で終えると、ネイティブ・スピーカーは疑問文だと捉えます。同様に、疑問文であったとしても、文の最後を下降基調で終えると、ネイティブ・スピーカーは肯定文だと捉えます。第5話の冒頭で、ST1に続いて、カディーとハウスの間でつぎの会話がなされます。
Cuddy: “What are you, eight?”
House: “Could an eight-year-old do this?”
どちらも疑問文ですが、末尾のイントネーションが異なります。カディーとハウスの身体言語(表情による“Facial Expression”も含めた“Body Language”を指します)にも注意して、何を伝えようとしているのか把握してください。イントネーション習得の第一歩です。

『奥さまは魔女』で作るWA型英語脳®-新しい英語の学習方法

はじめに
下記の通販サイトより本書をご購入頂けます。