ポーラスチャックとは
テーブル表面のポーラス(多孔質体)と負圧を利用した真空吸着システム
真空吸着テーブルやヒーターテーブルなどといったポーラスチャックは、薄いもの・小さなものを変形・破損することなく吸着固定するということが得意な製品です。半導体、プリント基板、太陽電池、LED、液晶、有機EL・・・ 極小・高精細技術の向上、高度化に伴い、より高精度で高性能な真空吸着技術へのニーズが高まっています。
半導体製造工程ではダイシングソーに組み込まれており薄いシリコンウェハーを破損することなく平面保持するために用いられます。フィルムやポリシートなど吸着できるものは多岐にわたるので各種測定装置、検査装置にも使われています。
吸着だけではなく液体吸引にも応用できます。
吉岡精工のポーラスチャックの特徴
即納品をご用意
汎用性の高いポーラスチャック丸形・角型との2 種を即納品として常時ストック。
今すぐにでも真空吸着機能を取り入れたいというニーズにお応えします。
丸型ポーラスチャック
角型ポーラスチャック
多彩なニーズに対応
ボディの形状・素材、ポーラスの素材の組み合わせが自由のため最適な製品をご提案可能。特殊形状も1点から対応。
高精度に吸着固定
吸着面は平面度3μm以下、均一な気孔による全面吸着のためワークを高精度に吸着固定。
様々な環境に対応
ドライ環境はもちろんウェット環境、250℃高温環境下でも吸引可能。
トータルコストの低減
ポーラスの張替えが可能なためポーラス面が汚れた、劣化や破損した場合にも新品同様に修理が可能。買い替えに伴う手間やコスト省くことができます。
デモ機の無料貸し出し
真空源をお持ちのお客様は接続して頂くだけで使用可能です。
お持ちでないお客様へはポンプもセットでお貸出しすることも可能となりますのでお気軽にご相談ください。
すぐに使える多機能
周辺部品も含むユニット、モジュール設計まで一貫で受注・納品します。真空ポンプ等の同時納品も可能なためわずらわしいセッティングが不要。もちろん既存装置に組み付け可能です。
ポーラスちゃんねる
ポーラスチャックのあれやこれやを動画で紹介
様々な産業分野で採用
食品分野 | 食品の吸着搬送、食品散布、食品梱包など |
---|---|
印刷分野 | スクリーン印刷、製紙製造、塗布検査、画像測定、インクジェット印刷など |
半導体分野 | ボンディング、ダイシング、テープマウント、ポリッシングなど |
LED分野 | 成形、研削、切断、樹脂封止など |
その他製造分野 | 金属加工、機械加工、レーザー加工など |
食品製造ラインでの採用事例~食品用ロボットハンドの開発~
課題
「従来、作業者が一人ひとり手作業で行っていた散布作業を自動化させたい」ということを実現したいというご要望がありました。
提案
ポーラス(多孔質体)という特性を活かし、均一に散布できる素材であることをご提案。
多孔質の気孔径を任意の大きさに調整できるため、様々な条件で検証をしていただいた。
成果
条件をクリアした素材の組み合わせにより、実用化まで採用された。
自動化にすることにより、人件費の削減に大きく貢献した。
検査装置メーカでの採用事例~3D測定レーザー顕微鏡への搭載~
課題
「薄くて、変形しやすモノをソフトに固定したい」ということを実現したいというご要望がありました。
提案
ポーラス素材を提案の他、耐荷重の高い溝吸着テーブルをご提案。
吸着テーブルだけでなく、周辺機構の設計製造も当社で対応させて頂いた。
成果
試作機での実証実験をクリアし、量産化まで実現。
ミリからナノまで観察できる高精度な吸着ステージとして、実用化されている。
製品の一例
丸型ポーラスチャック
- 全自動半導体構造装置(主にダイシングソー)に使用されるポーラスチャック
面発光ポーラスチャック
- ワークの吸着固定にバックライト機能を追加
- 点発光では無く全面での発光なので、明暗のバラつきが無い
ホットバキュームチャック(HoVaC)
- ポーラス上面温度250℃までの加熱が可能
- ±2℃の温度分布を実現(吸着エリア部)
ファインポーラスチャック
- ポーラス面を全面覆わない、部分的な吸着が可能
- 数μmの板厚の極薄ワークの吸着固定が可能
丸形状の他に、角型状などの製作も承ります。