保守や管理の現場でつかわれる、小型サーマル・超高感度カメラ画像を配信したいというニーズはありましたが、そのシステムは高価なものでした。そこで、Raspberry Piをベースに、培った技術を駆使して、通信システム「RazVision」を開発しました。インフィニテグラ社が提供するカメラを手軽にネットワーク化・無線化でき、モバイルバッテリーを用いれば、ウェアラブルとして使用できます。
※ウェアラブルとは装着型のコンピューター搭載機器のことです。ウェアラブルコンピューターなどとも言われます。装着して利用できるため、Wear(着る)と、Able(〜することができる)から、Wearableと呼ばれ軽量で小さく、身に付けて使用できます。
インフィニテグラ社は、イギリスのラズベリー財団によって開発された「Raspberry Pi」を使用することで特殊カメラ画像配信システムの価格を抑えることに成功しました。ただ、Raspberry Piは安価ではありますが、性能(画像圧縮、画像伝達)には問題がありました。
そこで培ってきた画像処理技術とノウハウで画像圧縮と画像伝達を成功させました。
(最高画像解像度1280×960・性能H.264 リアルタイムエンコード)
インフィニテグラ社は、他社にはないサーマルカメラや超高感度カメラ・防滴カメラの開発・販売そして通信システムを提供することで優位性・独自性を維持しています。
<RazVision 概要>
通信方法 | Wi-Fi (IEEE802.11b/g/n 2.4GHz), LAN (100M Ethernet) |
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通信プロトコル | HTTP, RTMP(ブラウザや汎用アプリで受信可能) |
画像圧縮モード | MotionJPEG, H.264 |
対応カメラ | |
接続可能カメラの組合せ |
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RazVision本体の構成 | Raspberry Pi 3 Model B, USB ACアダプタ, 筐体 |
熱源の感知する小型サーマルカメラ(OWLIFT) 、暗所作業・装置の裏や内部の確認する超高感度カメラ(WAT-03U2Di)の研究開発を推進しています。社会インフラ(電力・ガス・道路・鉄道等)の保守や、生産現場(自動車・食品・工業製品等)の管理で広く使われています。
サーマルカメラ(赤外線カメラ)は、熱画像の撮影や温度計測を撮影する特殊なカメラです。様々なOS環境(Windows、Linux、Android)に対応したソフトウェア開発環境を整えたことで、様々な外部機器との接続が可能になりました。
「RazVision」と組み合わせ、「電力・ガスの機器の異常な発熱検知による予知保全」「生産ラインにおける生産物の検査」など工場の操業状況を管理したり、セキュリティ対策として遠隔地からの監視カメラの利用ができます。
0.01ルクス(星空相当)でも撮影可能な超高感度カメラ・防滴カメラです。
「RazVision」で「電力・ガスの機器の内部や裏面の点検」「トンネル工事や鉄道保線作業といった暗所作業における作業効率化、安全対策」等で活用されています。カメラを装着した作業員が、機器の保守作業状況を遠隔地の管理者に熱画像・高感度画像で配信するなど、社会インフラの保守、建設現場の安全管理、工場の生産ラインの検査工程、超高感度カメラによる暗闇での救助活動等で使われています。