現社長の父である先々代社長は、アマチュア囲碁の高段者で、その頃会社には、後にトップ棋士となるプロの若手が囲碁を弊社社員へ教えるためによく来ておりました。
その囲碁に使う碁盤は、カヤ・カツラ・イチョウ・ヒノキ・ヒバなどの名木から作られており、それも樹齢数百年の希少な大木が使用されております。
完成した碁盤は、長期間冬の乾燥や梅雨の湿気を帯びると、やがて割れやヒビの原因となってしまうため、碁盤には全て、モクロウで表面を丁寧にコーティングすることで仕上げがなされております。
この最後の仕上げを、現代流に石油ワックスを使って行った場合、残念ながら時間が経つにつれ、木割れが起きてしまいます。伝統ある上質なモクロウを仕上げに何度も塗り磨くことで、いつも碁盤を美しい状態で長持ちさせることが出来ます。これは、モクロウが木材へ深く浸透し馴染みやすい優れた性質を持つことで、名木の表面をいつまでもやさしく保つためです。プロの棋士は、その経験から囲碁を打つと碁盤の表面が柔らかい・硬いがすぐに分かるそうで、碁盤の表面が硬いと、手が疲れやすくなるそうです。モクロウで上手にコーティングされた碁盤は、手が疲れにくく、棋士も常に最良の状態で対局に臨むことが出来ます。
【弊社のモクロウを使って表面をコーティングし仕上げる工程 宮崎県 熊須碁盤店様】
2021年のビッグニュースは、弊社ホームページ(HP)の全面改訂です。
弊社ホームページが今春、10年ぶりに大幅にリニューアル致します。
※弊社メインHPはこちら(http://ceraricanoda.com/)でアドレスは変わりません。
現在のコロナ禍で、リモートでの打合せが中心になったことにより、従来からの正門からお客様をお迎えし、
直接お話しする機会が少なくなりました。
これからは、お客様にHPを通して弊社そのものや製品を深く御理解頂き、HPそのものがお客様をお迎えする新たな“正門”の役割を果すよう、
皆様にとって、より使い易く情報を素早く探しやすいように改善致しました。
あと1ヶ月余り、HPリニューアルをどうぞお楽しみにお待ち下さい。
コロナ完全終息を願い、皆様のご健勝を心よりお祈り致します。
「セラリカ」とは、スペイン語のCERA(ロウ)とRICA(豊かさ)を組み合わせた新しい言葉で、動物や植物がその生命を維持するために生体内に創造した「生命ロウ」のことを指します。
私達は、最先端の研究と技術を生かして、「生命ロウ=セラリカ」の用途開発につとめ、カーボンニュートラルで地球に負荷を与えることもない、天然物による「善循環型」の未来社会をつくるために、新しいことにどんどん挑戦していきます。
天然ロウ=セラリカは、化粧品・食品・医薬品やハイテク分野等「こんなところに天然ロウが?」と一見想像がつかない分野にも使われており、ストロー革命以後は石油化学素材から環境に優しい脱プラスチック天然素材としても現在大いに注目されております。
平均年齢29歳の会社だからこそ「若いうちから挑戦できる社内環境が欲しい」「新しいことを考え、開発にもトライできる仕事がしたい」といった“向上心に溢れるやる気がある人”を積極採用中です。
ハイテク分野では、情報記録材(コピー機のトナー)など機能性新素材を開発し、食品用植物成分だけでつくった「舐められる」ワックスとして、塗料史上初のグッドデザイン賞受賞の「セラリカコーティング」も開発。また、今まで高品質な天然野菜香料の抽出、真空フライ製法によるカップヌードルポテトなど、皆様もよく知るさまざまなものの開発もすすめてまいりました。
自分たちの工場をより良くしていく為に、天然物の微妙な現在手作業で行っている業務をセンサーと機械での自動化を推進するなど、チャレンジし失敗を重ねながら改善案を考え、社員同士のディスカッションで向上していく自主・自立をモットーにした業務に取り組んでおります。お客様の本当に望んでいることを探り他部門と連携し、製品を最高の品質でお出しできるよう、生産現場も知恵にあふれたチャレンジファクトリーで機能しています。
天然物のものづくりは、SDGsのこれからを開く有望な産業です。
文系・理系を問わず共に学び、共にチャレンジしてみませんか?
採用に関するお問合せはこちら
TEL:046-285-1265 Mail:good@vesta.ocn.ne.jp 人事担当者:総務グループ 村田
櫨の実から抽出される「モクロウ」は、江戸時代より和ろうそく・鬢付け油などの原料に利用され、藩の財政改革と農民の飢餓脱却に資する作物として西日本の各藩で競って栽培されました。私共も、現在の福岡県八女・久留米地区の有馬藩で藩命を受けた野田家第8代目常太郎が、「野田製蝋」を興したことが現在のセラリカNODAのはじまりです。
モクロウは、安価な石油系のパラフィンワックスが普及したことにより、1950年代以後生産・消費が徐々に減少していきました。そこで、21世紀は天然物の時代と予測して、セラリカNODAは1990年に生命ロウにより、日本はもとより世界中の生物産業創造を目指した新しいコンセプト『セラリカ構想』を現社長野田泰三が提唱し、原料生産する途上国の緑の拡大による環境向上と貧困脱却を目的とした様々な取り組みを始めました。
モクロウを生み出す櫨の木は歴史があり、天皇陛下が即位された際にお召しになられた黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)は櫨の枝で染められています。また、江戸時代を象徴する“和ろうそく”や武士のちょんまげにもモクロウが使われており、日本の伝統文化を象徴しています。世界的に新たな観光地として知名度も上げてきている大洲の「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」も、大成功したモクロウ輸出商人である河内寅次郎の全財産と情熱を費やして作られました。そうした日本の文化を象徴するモクロウを未来に向けて更に活性化させたいという思いが込められております。
<愛媛県大洲市の世界的新観光地 臥龍山荘>
2013年 【つるかめ喜多工場でモクロウの生産復活】
当工場の前身は愛媛県大洲市長浜にて91年前に創業した名門喜多製蝋所です。2012年に廃業致しましたが、現社長野田泰三が「良きライバルを決して絶やすべきでない」と考え、会社を買取りモクロウの生産を再開しました。日本最古である“エコ型稼働ボイラー”が再び稼働し、日本最古の可動橋“赤橋”と共に地元長浜のシンボル的存在となっております。
<日本最古のエコ型稼働ボイラー>
2018年 【櫨の実スクール開講】
モクロウの新しい需要は年々増えているのに対し、原料の櫨の実収穫者の高齢化に伴う収穫者不足の課題に直面しておりました。そこで当社社員が、若者を中心とした地域の方々に収穫方法をお教えする「櫨の実スクール」を新たに開講。最初のスクールでは、地元の高校生約50名も参加しました。「櫨の実スクール」は、若者にも櫨について新たな感覚で関心を持ってもらい、若い収穫者を増やすべく今後も積極的に進めて参ります。
<櫨の実スクールに参加した地域の若者たち>
<当社社員による櫨の実収穫の実演>
2020年~ 【水俣市とのモクロウ再生プロジェクト】
忠臣蔵でも有名な大石内蔵助は、その最後を細川藩に預けられ、その御礼として櫨の木の栽培法やモクロウの作り方マニュアルを残し、細川の殿様に差し上げました。これにより、領地であった水俣はモクロウ産業が繁栄し、約10万本の日本一レベルの櫨の木が植林されました。残念なことに現在は約1万5千本まで減少し、手入れされず放置されている櫨の木も増えております。水俣市は、今年から内閣府のSDGs未来都市づくりに認定されております。最も苦しんだからこそその厳しい経験を世界の為に生かそうと、現代中国の近代化の中で脱公害の都市づくりにも貢献しています。当社は水俣市民や企業と一緒になり、櫨の植林やモクロウを通じて、21世紀的観点から天然素材への転換、さらに自然と共生する紅葉の美しい櫨の木に溢れた新たな街づくりを共に進めていこうと考えております。
<紅葉の美しい久留米“柳坂”の櫨並木>
私達は、セラリカ大学の一員でもある社員一人一人が青年期から世界を目指して向上し続けるために、その第一歩として全員で英語を勉強しております。
英語を習得することで、それぞれ異なる文化を持つ世界中の人達と、直接コミュニケーションをとり様々な刺激を受け、相手を深く知り尊重しながら、互いに意見を出し合って新しいものを生み出していきたいと考えております。
例えば、生命ロウ=セラリカの海外の生産地へ自ら出向き、まずお友達になり、原料を自分の目で直接確認し、技術指導で現地に暮らす人々の環境向上や貧困脱却に役に立つことや、海外の一流化粧品会社との英語での詳細な技術商談の実現です。
社内学習では英国籍を持つスリランカ人の、サッカーを愛するピュアな青年シャン・カセム先生の指導のもと、英語での自己紹介をはじめとして、会社紹介や仕事紹介を英語でするための基本からの練習を、お互いたどたどしく恥をかきながらも楽しく練習しております。
私達セラリカNODAは、経営学者ドラッガーが予言した21世紀の「生産産業」を、高品質の生命ロウ=セラリカづくりで、長い道のりですが言語文化コミュニケーション力の向上を活かして進めて参ります。
お茶は、私達日本人にとって、とても長い歴史を持つ馴染み深い飲み物です。弊社の創業も福岡県八女市で、全国ブランドの八女茶が有名です。私達の身近にあるお茶は、ペットボトル・茶葉・ティーバッグ等さまざまですが、家の中では急須を使って時間をかけて淹れる茶葉よりも、ペットボトルを利用することが多いのではないでしょうか。
皆さんは、日本のお茶が元々とても繊細な感性が必要であることに気がついていますか?
日本のお茶が繊細と言われる理由は、その淹れ方だけでなく茶葉の育て方や製造技術にあります。日本茶は淹れる時のお湯の温度によって味に差が生まれ、茶葉本来のコクと香りを、淹れる人の巧な技術で引き出し、飲む人も時に味わい分けるという高度な感覚を育み愉しんでおります。そして、もう一つの繊細さは、ただ乾燥させるのではなく、「人肌(34~35℃)を保ちながら時間をかけて、揉み方を調節しながら乾燥させる」というお茶づくり技術の高さにあり、これは世界に誇れる日本の伝統技術です。
お茶を飲む時、皆で空間を温かく共有することは、日本流のおもてなしの原点です。21歳になった私は、最近このお茶の繊細さや奥深さに触れ、お客様にお茶をお出しする立場として、いつでもより良い時間を、お客様にお過ごし頂くために、お茶屋さんを度々訪問し、お茶の美味しい淹れ方やそれぞれの地域の茶葉の長所について深く学んでおります。
もし皆さんの中に「そういえば、最近香り豊かなコクのあるお茶を飲んでいないな」という方がいらっしゃいましたら、お近くのお茶屋さんに立ち寄り、一番好みのお茶を選び、茶葉から適温でお茶を淹れて、お茶の豊かさを楽しみ、ほっと一息してみませんか?
<参考文献・URL>
お茶うけ屋HP
https://ochaukeya.com/japanesetea/japanesetea-04
突然ですが皆さんは、「雑草」に興味を持ったことはありますか?
雑草とは、自然に繁殖する植物のことをいい、無用ではなく薬としての効能を持つ植物がある一方、毒を持つ植物などさまざまです。
かつて、昭和天皇が「雑草という草はない」とおっしゃったのをご存じですか?
私は、「セラリカ大学」で、このことを社長より教えていただきました。
天皇の御座所の庭「広芝」には、その名の通り広い庭であるだけに、あちこちから草の種が飛んでくるため、夏になると多様な雑草が生い茂っていたようです。戦後間もないある夏、天皇皇后、両陛下が避暑からお帰りになった際、侍従長(じじゅうちょう)の入江さんが「真に恐れ入りますが、雑草が生い茂っておりまして、これだけ残ってしまいました。いずれきれいに致しますから」とお詫びをしたそうです。すると、昭和天皇は「もともと雑草という草はありません。どんな植物も一つ一つ名前があって、自分の好きな場所で生を営んでいるので、人間の一方的な考え方で、これを切って掃除してはいけませんよ。」と深い意味を伝えたそうです。
私達が“雑草”と呼ぶ植物にもそれぞれ名前があり、「花言葉」もあります。どんなに抜いても生えてくる、生命力のある嫌われ者の“雑草”も、私達の目に四季を感じさせてくれるばかりか、一つ一つ名前を持ちこの世に生み出され、二酸化炭素を吸収して酸素を排出し、水をきれいにし、まさに地球全体を美しく支えているのです。
日本人の、もともと持っている「気づく心」で、小さな生命に目を向けてみませんか?
<参考文献>
●入江相政, 「宮中侍従物語」/1980年出版
ここでは、道でよく見る一つ一つの草についてご紹介致します。
ハルジオン
キク科ムカシヨモギ属に分類される多年草。
花を折ったり、摘んだりすると貧乏になる、という言い伝えから、貧乏草とも呼ばれます。
牧草地や畑など、窒素分の多い場所を好んで生育しており、天ぷらやお浸しなどにして美味しく食べることが出来ます。
ドクダミ
(別名:ドクダメ、ジュウヤク、ギョセイソウ、ジゴクソバ、ウマゼリ)
ドクダミ科ドクダミ族の多年草。
湿った陰地などに群生し、独特の香りを持ち、古くから民間薬としても広く利用されています。
花言葉:「野生」「白い追憶」
効能:解毒、解熱、動脈硬化予防、利尿作用
タンポポ
キク科タンポポ属の総称。
日本でよく見ることの出来るタンポポには、古来から自生していた日本タンポポと、明治以降に外国から持ち込まれた西洋タンポポがあります。日本タンポポは開花時期が春に限られ、西洋タンポポは季節を問わず都心でよく見られます。
花言葉:「愛の神託」「真心の愛」「別離」
「おしごと年鑑」は、朝日新聞社が編集し日本を代表する様々な企業や団体の独自な仕事について分かりやすく紹介しているとてもユニークな教材です。今年7月に全国すべての小・中学校や、一部の高等学校にも配布されました。
弊社は、子供達にあまり知られていない「天然ロウの意外な用途や機能」について、「おしごと年鑑」で紹介しています。(「おしごと年鑑2020」 P256・257、P333)
例えば、皆さんがロウと言われて思い浮かぶのは何でしょうか?きっと、ケーキの上のロウソクを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そのロウのうち、主に植物や昆虫等が生み出すものを「天然ロウ」といいます。
「天然ロウ」は、チョンマゲを結う鬢付け油やテレビの時代劇で見る和ロウソクの他にも、原料素材としてヘアワックスや口紅等の化粧品や健康食品のカプセルや錠剤、又お菓子のグミ、ガム、お団子やおせんべい、さらにはCDやコピー機のトナー等の情報記録材等、我々の身のまわりでも目立たない所で様々な用途で使われています。
コンビニエンスストアや通販の発達により、もの自体について、使う便利さ以外には興味や関心が薄れ、それがそもそも何から出来ているのかや、どのように上手に扱うか等、本来の質や価値に気付かないことが多々あります。
筍(タケノコ)で例えると、今は袋を開ければすぐ食べられるパックのものがスーパーやコンビニエンスストアにはたくさん並んでおり、すぐに手軽に使えるタケノコを購入することが多いのではないかと思いますが、ひと昔前までは土がついた皮付きのタケノコを買い、下ごしらえから自分で調理することによって、初めて本物のタケノコと、食べやすく加工されたコンビニのタケノコとの、味や歯ごたえの違いが感じられ、食べられる状態にするまでに裏でどれだけ手間をかけなければならなかったのかにも初めて気がつきます。
便利なものが溢れる今、この「おしごと年鑑」が、身近にあるものの本質を知るきっかけになり、当たり前に食べているものや使っているものにさらに興味を持ち、今まで通りすぎて気づかなかった、道端に咲く花や草にさえも一つ一つとても大切に思えるように、天然や自然への人々がもともと持っていた感性が子供達の中にこれからすくすくと育っていくことを心より願っております。
そして、人や地球にやさしいこれからのSDGsでの天然物ものづくりの時代が、世界中の未来の子供達に一歩一歩広がっていくことを心から願いつつ。
神奈川県央にある弊社中庭には、新緑の若葉と青く若い実をつけたハゼの木パワースポットがあります。188年の歴史を持つ長寿企業のシンボルとして、その生命力溢れる姿は、今日もセラリカ社員の心を明るくしてくれます。
ハゼの実は、ヘアケアやメークアップ化粧品に長く使われているモクロウの原料で、秋から冬にかけて美しい紅葉の後、色づいた実を、収穫・抽出・精製し力士の大銀杏(おおいちょう)や皇室女性の大垂髪(おすべらかし)にも使われ、今話題の「黄櫨染御袍(こうろぜんごほう)」はハゼの枝による草木染です。
ハゼの木は温暖な地域で育ち、日本では九州や四国などの西日本に江戸時代から品種改良され長く植林されてきました。関東地区の弊社でもハゼの木はこのように立派な実をつけますので、愛好家は首都圏でも庭木として最適です。
以前HPでもご紹介致しましたが、弊社社員が九州・四国等、各地域の方々にハゼの実収穫について、誰もが安全に収穫できる現代的ノウハウをお教えする「ハゼの実スクール」を進めております。国連SDGsのように緑の拡大を目指す新たなハゼの木広報活動によって、西日本各地に秋の風物詩になるハゼの木が再び増えることで、顧みることの少ない林業を、まったく新しい視点で現代の若者が関心を持ち活性化していくことで、石油合成から転換した「天然物の時代」を切り開くことを心より祈りながら活動しております。
【弊社のパワースポット ハゼの木】
【今年6月の瑞瑞しいハゼの実】
「溢れる向上心」「情熱」
花名:レンゲツツジ
「幸せを招く」
花名:フクジュソウ(福寿草)
「団結」「協力」
花名:テンニンギク
「逆境に耐える」「苦難の中の力」
花名:カモミール
「再生」「未来への希望」
花名:ユーカリ
「長寿」
花名:イチョウ
西日本でとれるハゼの実から抽出したモクロウからできており、芯は畳で使われる「い草」から作られます。和ろうそくの芯は筒状で中は空洞になっているため、芯が蝋を吸い上げるスピードが速く、蝋垂れも起こりにくくなっております。歴史のあるお寺では、燃える時に出るススがさらっとしており簡単に落とせるので、高級仏具が汚れる心配がなく、炎が大きく美しいので、今でも何百年も愛用され続けております。
また、高価な天然原料を使用し、その高い品質を守り仕上げるために、職人が魂を込めて一本一本手づくりで作っています。それで出来上がる数も限られ、洋ロウソクに比べて高価になります。でも和ロウソクを灯してみて下さい。いつのまにかあなたが時代劇の主人公になれますよ。全国的に毎年行われている「100万人のキャンドルナイト」のように、1時間家の中のすべての電気を切って暗闇の中、家族でじっくり語り合ってみませんか?
石油からとれるパラフィンの原料で出来ており、芯は糸です。例えば、お誕生日ケーキについてくるあのカラフルなロウソクは洋ロウソクです。その時皆さんもロウソクが美味しいケーキに少し垂れてしまった経験があるのではないでしょうか。洋ロウソクは、燃えるとススが和ロウソクに比べてベタっとしているので、仏具にこびりつき、表面を痛めてしまうこともあります。ただ、洋ロウソクは機械での大量生産が可能なので、原料も安価で大量生産ができ、一般的によく使われています。
和ロウソクと洋ロウソクの燃え方について比べて見てみると、和ロウソクの炎は大きく、まるで魂が通じているように大きく揺れるのに対し、洋ロウソクは小さく、おとなしく燃えます。
初めてのコロナ危機、こんな孤独な時代だからこそ
和ロウソクで心の中に新しい楽しみを見つけませんか?
このH.P.で取り上げてきた、女性伝統工芸士の上田環江さんは、毎年3日間開かれる東京手描友禅のコンクール展示会「染芸展」にて、コロナウイルスで開催が危ぶまれる中、今回は関係者だけの半日開催の染芸展となったが、その困難の中で、この展示会のトップ賞である「関東経済産業局長賞」「染芸展賞」をW受賞されました。
上田さんは依頼されるお客様の想いや気持ちをじっくりと聞き、その上でその想いを充分に生かして作品づくりに心を込めて取り組まれています。
また、並行して2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、世界196の国と地域をイメージした和服の振袖を制作するビッグプロジェクト「KIMONO PROJECT」においても、世界で最も戦乱に苦しんでいるアフガニスタンの人々へ想いを馳せながら、平和への強い念を込めた素晴らしい振袖を制作されました。
100か国完成披露式典の動画 上田環江さんの作品 3分48秒~
今の世の中、派手なものだけが取り沙汰されていきますが、「思いやり」や「温かさ」は常に地味なものです。この作品一つ一つに込められた上田さんの想いが、色鮮やかな振袖を着る時のように、私達の気持ちも明るくしてくれます。そんな上田さんを、
やはり神様は、“ちゃんと見ていらっしゃる”と強く感じることが出来ました。
昨年弊社社長が著した「米中貿易戦争と日本経済の突破口」の第8章“歴史の大変動にも
生き残った長寿企業の経験”のP153で長寿企業の本質に関心のある方へ
「是非この本をお読み頂きたい」と御紹介した『老舗企業の存続メカニズム』
曽根 秀一[著] (中央経済社 2019年3月28日発行)が昨年中に4つの大賞を
受賞するという快挙に浴しています。日本的経営の未来に向けた本質を「長寿企業」から
日刊工業新聞社「100年経営の会」の連続講演を通じても是非解き明かして頂けますように。
その詳細は、
「日本地域学会 著作賞」(日本地域学会)
「日本ベンチャー学会 清成忠男賞 書籍部門」受賞(日本ベンチャー学会)
「ファミリービジネス学会 学会賞」受賞(ファミリービジネス学会)
「中小企業研究奨励賞 経営部門 本賞」受賞(一般財団法人 商工総合研究所)
の4つの受賞です。
世界最古の企業である金剛組をはじめとして超長寿企業に着目し、徹底したインタビューを通じて伝統的技能を継承しながら、なぜ時代の変化に対応し存続しているのか、ありきたりの俗説を否定し、まったく新たな観点から、老舗企業の存続・衰退のメカニズムを明らかにしている。
この本を読んで学んだことは、「代々の経営者の果たしてきた「善行の結果」として表れる、現在の経営者とこれからの後継者に示される「良運的側面」は、私の経験から見ても長寿企業化の隠れたポイントであるように思われた。」こと。曽根先生のこれからの国際的な活躍を心からお祈り致します。
弊社のこのHPでもすでにご紹介しております、和歌山県の女子高生が忘れ去られたブドウハゼの原木を再発見したお話ですが、この物語にはまだ続きがあります。
ブドウハゼの原木を再発見した女子高生2人は、ブドウハゼの原木についてその根拠を立証するために、文部科学省からスーパーサイエンススクールに指定されている和歌山県立向陽高等学校の生徒達のDNA鑑定実験等の協力により、 とうとう“忘れ去られたハゼの原木”は、2020年1月23日付けで、天然記念物への復活を叶えました。
【りら創造芸術高等学校にて教頭先生、女子高生2人と弊社社長が面談】
教頭先生の指導のもと調査をやり続け、天然記念物の再指定を叶えることができ、彼女たちにとってまさに高校三年間で大きな夢が叶い素晴らしい結果となったことを、ハゼ木蝋の長寿企業セラリカNODAの若手社員全員が大変嬉しく感じております。
りら創造芸術高等学校の地域を挙げての団結により、和歌山県にとってブドウハゼは大きな宝となりました。この未来への産業化に向け弊社も協力し、大きく発展させて参ります。
学ぶことは、自分が知らなかった新しい世界に気がつくことなので、本来とっても楽しいものであることが、子供達の明るい表情から感じられます。
実際に本物の蜜蝋を触って甘い匂いを感じながら、自分の手で初めて天然のキャンドルを作る。このようなものづくりを通して、子供達の元々持っている好奇心や面白いと感じる感性を引き出します。そして、学ぶことに前向きな子供達が自然と触れ合い、天然物との良い経験をしていくことがとても大切だと感じました。
― 「米中トゥキディデスの罠」と「一帯一路」 ― 花伝社 2019年8月10日発行
本書は、全10章からなる中国の政治経済の最高峰の10人が出筆し東洋学園大学教授 朱建榮氏が編著された本です。中国に大きく差をつけられる中、米中貿易戦争が起こり、戸惑っている日本の現状へ警鐘を鳴らすとともに、世界がAIと「データ」に飲み込まれる時代のなかで、今後の日本経済の活路はどこにあるのかについても書かれた売上好調の本です。
187年の歴史を持つ弊社の経験に基づいた日本独自の発展をめぐって、世界で一番日本にある長寿企業の隠された秘密のコツ、天然物の思わぬ長所を「生かす発想」で開発、害虫から益虫への発想の転換、若者が森に回帰することに成功し始めた「ハゼの実スクール」の開講、生産途上国のSDGs的貧困脱却への貢献、セラリカ現場社員のために創った「セラリカ大学」でストロー革命に立ち向かう等、そうした若者再興の物語が書かれております。
何のために文章を書くかについて昔考えたことがあります。その時に出会った『地獄の思想』という本の中で哲学者梅原猛は、「利他」のために、賢治のように文章を書きなさいと勧めてくれました。上手い下手は別にして、相手の哀しみに届き、相手の心を晴れさせる文章を目指して書くようになりました。「米中貿易戦争」という凄まじい嵐の中にも、その中に真面目に明るく生きる、私の出会ったかけがえのない人達のことを、現代の若者へのメッセージとなるように書いてみました。
会社には、毎週月曜日に応接室のお花の入れ替えにお花屋さんが来社します。来社するたびに必ず明るく大きな声で「おはようございます」と私たち社員一人一人の心まで明るい気持ちにしてくれます。美しい花の種類に関心を持つお客様のために、花の種類をネームプレートにして花瓶の前に置きたいと伝えると、すぐに花の名前を前もって書いてきてくれるようになりました。
延命剤を使って少しでも長く花が美しく咲いていられる工夫や、気付くといつもきれいになっている花瓶の周りなど、決められたことを淡々とこなすだけの今流の「作業」ではなく、お花屋さんの真心のこもった仕事にこちらの心も一緒に温まり、いつも感謝しています。そして、その心が来社されたお客様の心に届き、訪問する度にスマホで写していかれるようになりました。
厳しい審査のなかで、愛媛県大洲市の優れた産品を認定する
『大洲ええモンセレクション』に当社製品「ロイヤルワックス-G(生蝋(しょうろう))」と
「ロイヤルワックス-W(晒白蝋(さらしはくろう))」が選ばれました。
「ロイヤルワックス-G(生蝋)」
「ロイヤルワックス-W(晒白蝋)」
モクロウは、ハゼの実から作られる天然のロウで、大洲を代表する伝統産業の一つです。
ハゼの実から純粋に絞ったロウをそのまま冷却し固めたものを「ロイヤルワックス-G(生蝋(しょうろう))」と呼び、太陽の力で白く漂白したものを「ロイヤルワックス-W(晒白蝋(さらしはくろう))」と呼びます。
ロイヤルワックス-G(生蝋)はモクロウ本来の色や風味を残しているため、和ろうそくの原料に適したロウです。近年では、化粧品原料としても需要が伸びており、整髪料、口紅、アイブロウペンシル、マスカラ、練り香水などの原料にも使用されています。
また、2019年5月に天皇陛下が生前退位され、新天皇陛下が即位されて、平成から令和に改元しました。日本には長い歴史の中で、天皇陛下が重要な儀式の際に必ず着用される「黄櫨染(こうろぜん)」の色のお召ものである「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」があり、その染色にハゼの木の黄色い枝が使用されております。また、皇后陛下の儀式の御髪(おすべらかし)もモクロウでしっかりと固められております。
ロイヤルワックス-W(晒白蝋)は九州大学住本元教授(ハゼ木蝋研究会会長)も認めた最高の「伊予式蝋花箱晒法(いよしきろうはなはこさらしほう)」を元に、自社独自で改良を重ねて生産しています。特に白蝋は独自の強い粘りがあり、塗料史上初のグッドデザイン賞を受賞した自然塗料セラリカコーティングや、歌舞伎役者の舞台用化粧品の原料としても欠かせない素晴らしいものです。
■古くから続く伝統を大切にします
ハゼの木は、その実から抽出される木蝋が、和ロウソクやちょんまげを結うビンツケ油が江戸時代には中心産業となり、海外でも需要が広がったことで大洲市の貿易商である河内寅次郎(こうちとらじろう)は木蝋で財を成し、有名な建築家の黒川紀章(くろかわきしょう)が全財産を投じても欲しがった「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」を建設しました。
国の重要文化財に指定され、日本最古の可動橋で「赤橋」の愛称で親しまれている長浜大橋の近くに、古くから構える現当社つるかめ喜多工場も、もくもくと天然の煙を出す煙突が地元のシンボル的存在となり、同様に長い歴史を持つ、かつての喜多製蝋所の頃から、地元の方々に今も愛されています。
弊社のこの工場には日本最古の稼働ボイラーがあり、大切に使い続け、伝統的でエコエネルギー製法にこだわっており、たくさんの方が見学に訪れています。
ハゼの実の灰も、九州の女性伝統工芸士とコラボして「花咲かじじい作戦」として、その灰から作られた新たな釉薬(ゆうやく)が、美しい器の新色を生み出しています。
当社ブースでは、従来の脱臭品よりもさらに臭いの少ない
ダントツ品質を目指した「セラリカ高脱臭品」を目玉として展示しました。
「CITE JAPAN 2019」では、当社の高卒社員3人がグループを組み、この1年で英語の勉強を1日10単語覚え続け、やり続けてこの国際展示会に臨んだ結果、50社の外国人来場者と英語で商談することが出来ました。
また、私たちは自らの意志に基づいて計画し、下手でも実行することを大切にします。脱プラスチックの動きのポイントである高品質化を求めて自ら手を上げて、使われないまま倉庫に眠っていた「中プラント」の整備を進め、復活させ新製品づくりに生かすことにより、一歩一歩成長しております。
【新製品開発に使用した中プラントに真剣に取り組む若手社員】
海洋へのプラスチックごみは国際的に問題視され、脱プラスチック化が進む今、「合成原料から天然原料に根本的に変えたいけれど、天然原料は原料臭が気になる」というお客様からのご要望にお応えし、何度も試行錯誤を重ねて新たに開発した、原料の臭いを最少に抑えた、現在世界中で進行しているプラスチック代替行動に役立つ高品質天然ワックス(生命ロウ=セラリカ)製品です。
当社は、1990年よりセラリカ構想を掲げ、生命ロウを育む生物を育て、生命ロウの産地となっている途上国の貧困地区に技術指導し、高品質化した原料を購入することで、JICAプロジェクト等を通じて現地の貧困脱却・緑の拡大に貢献しています。
現在世界的な環境問題である「海洋プラスチック問題」から、脱石油化学天然化への一歩として、代替する新たな高品質天然原料を供給することで、SDGsの時代の理念を常に先取りしております。
SDGsとは・・・
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた共通目標です。
特に用途が広いミツバチが生み出すミツロウは、特有の臭いを大幅にカットしながら、ミツロウ本来の柔らかさや肌馴染みの良さとCDの機能性向上を可能にしたすぐれた力を維持しているので、原料臭を気にせず、どんどん処方に組むことができ、ご使用の幅が今までよりぐんと広がります。 また、原点である新たな紙ストローのコーティング剤としてもお使いいただけます。化粧品等のスクラブ剤として使われているマイクロプラスチックビーズも、当社で微粒化した植物系で高融点の植物ロウで代替することができます。
従来の合成原料から天然原料への転換を検討している多くのお客様に、「脱プラスチック」という当社ブースの文字に興味を持って頂きました。 セラリカ高脱臭品をクリームや口紅、ヘアーワックスにしてお客様に直接触れて頂き、臭いの大きな違いや生命系のロウの独特な感触を感じて頂くことで、より説得力のある天然素材になりました。
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メール:good@vesta.ocn.ne.jp
技術営業グループまで
現在、合成原料から天然原料への転換期が到来しております。それに伴い、モクロウの新しい需要は年々増えておりますが、原料であるハゼの実不足により、十分な量のモクロウを生産できておりません。
そこで、私たちは若者が活躍する林業を目指し、ハゼの実スクールを開講しています。
毎年10月~3月初旬ごろに、当社社員が現地で地域の方々に収穫についてのノウハウをお教えし、収穫する機会を設け、新たな価値の提案・新たな収穫者を増やす目的で当社が始めた活動です。
また、木蝋の輪を中国地方・四国・九州へ拡大し、若者が牽引する新たな「生物産業」を目指しております。
2018年に開講したハゼの実スクールでは、地元の高校生約50名が参加しました。林業・農業が後継者不足となっている今、高校生などの若者がハゼの実スクールに興味を持ち、参加することは、生物産業を目指す我々にとって大きな進歩となりました。
【ハゼの実スクールに参加した高校生に呼びかけをしている様子】
【当社社員が実際にハゼの実を収穫してノウハウを教えている様子】
現在、若者の田舎離れや林業・農業への関心の低下、後継者不足が深刻化しています。しかし、和歌山県にある、りら創造芸術高等学校の生徒である女子高生2人が、枯死したとされていたブドウハゼの原木を発見し、特用林産功労者特別賞受賞、マスメディアに取り上げられることで注目を浴びました。
ブドウハゼの原木発見に焦点を当て、ブドウハゼに対する純粋な好奇心を持った女子高生2人と、地域の方々との協力が導き出した快挙は、私たちの心を大きく動かしました。
【発見されたブドウハゼの原木】
■人と自然の共存を大切にしています。
昔から人と自然は共にあり、今後も共生していくには、未来を担う若者の活躍と、「互いに生かし、生かされている」という事実を忘れないことが大切です。自然と共生していくために、私たちセラリカNODAは林業や農業を通して、ハゼの実スクールの開講、植林などによる緑の拡大を進めております。
世界の100年以上の長寿企業の半数が日本の長寿企業です。その中でも創業200年を超える企業は、約8.7%しか存在致しません。
この度、長寿企業の代表として、「中小企業の動向、課題、当年度の中小企業施策」をまとめた、中小企業白書に弊社をご紹介頂けたこと、大変光栄に感じております。弊社は創業185年の長寿企業で、世界に数千社しかない200年を越える長寿企業まであと15年に近づいて参りました。全社一丸となり達成して参ります。
弊社のルーツ 野田製蝋時代
セラリカNODAは、創業以来180年間一貫して、大地から与えられた自然の恵みである植物ロウや昆虫ロウである生命ロウ「セラリカ」と取り組み、そのためのオリジナル技術を高めてきました。ピュアで、安全で、環境に影響を与えない生命ロウ「セラリカ」を中心に、地球とその上に生きるすべての生命が、いつまでも「持続可能」であるように、私たちはどこまでも自然を生かし、自然と共に生きていく企業でありたい、と考えています。
株式会社セラリカNODA 代表取締役社長
「セラリカ」とは、動物や植物がその生命を維持するために生体内に創造した「生命ロウ」のこと。
スペイン語のCERA(ロウ)とRICA(豊かさ)を組み合わせた新しい言葉で、化学物質を合成してつくられたワックス製品には決して見られない、植物ロウや昆虫ロウだけのすぐれた特性を表す名称です。
当社の社名には、1832年(天保3年)野田常太郎が、有馬藩(現福岡県筑後地区)に木蝋を納入するため製蝋業を始めてから、現在、時代の脚光を浴びている生命ロウ「セラリカ」に至る、じつに180年超に及ぶ生命ロウ一筋の取り組みの歴史がこめられています。
●最高級グレードは農薬フリーの100%天然素材である
最高級グレードFシリーズで実現した農薬フリーとは厚生労働省認定機関にて、約300種の農薬が不検出の安全なグレードを意味します。その中には一時期話題になったメタミドホスや除草剤として用いられるメフェナセットもあり、毒性の強いものから汎用性の高いものまで、幅広い農薬の不検出が証明されています。
●「束ねる力」と「くっつけない力」をあわせ持つ不思議な素材である
製品に粘靭性・光沢性・独特の硬度を与え、古くから力士の鬢付けとして用いられています。力士の強い張り手にも耐え、髪を束ね続けます。
ところが、せんべいを焼く時その反対に、せんべいの型から生地がきれいにはがれるようにする離型剤としても使用されます。
●ゴミを出さない「生かす発想」の素材である
自然の森は一切ゴミを出しません。自然から生まれた生命ロウ=セラリカは、エコ・マテリアルとしても大きな可能性を秘めており、その「生かす」発想は行き詰まった近代文明をパラダイムシフトさせる大きな力を持っています。セラリカは、すべての生物に対してやさしく安全で健康を損なうことなく、しかも使われたあと自然に分解して、決して地球環境を傷つけることがありません。
日本独自のセラリカである木ロウ・米ヌカロウには、近代が生みだした合理的な物質が及ばない、豊かな歴史と深い可能性が秘められています。
まさに、”日本の文化そのもの”であると言え、JAPAN Original WAXと総称されます。
ハゼの実から採れる植物ロウで、日本では1300年も昔から栽培抽出してきました。世界に「ジャパンワックス」として知られる、わが国特産の植物系セラリカです。人の肌によくなじむことや、組織が緻密で、粘靭性があることから、化粧品・医薬品・食品・筆記具・繊維加工などにひろく利用されます。平成25年より愛媛県の「つるかめ喜多工場」で稼働している日本最古のボイラーを使って、ハゼの実を厳選し、木ロウの物性の均質化を実現しています。
→木ロウ詳細
当社が日本ではじめて開発し上市した、まさに日本オリジナルの国産ロウです。米ぬかから抽出される植物系セラリカで長寿の因となるオクタコサノールを成分として多く含んでいます。漂白しやすく、融点相応の硬度があり、さらに不純物を完全に除去することができるので、情報記録材料としてOA機器に用いられるほか化粧品・食品・塗料などにも使用されています。
→米ぬかロウ詳細
多くの生物素材を世界中の発展途上国に求めるとともに、生物産業の最新技術を移転し、現地ですぐれた製品をつくり出します。
90年代より、セラリカNODAでは中国林業科学研究院と共同で、カイガラムシによる「雪ロウ」技術開発のJICAプロジェクトを実行しております。
途上国での雇用を増やして、貧困に苦しむ現地農民のための村おこしを実現し、さらに緑の拡大による環境の向上をも目指していきます。
→生命ロウを生かす技術詳細
中国木ロウ
中国でつくられる植物系セラリカで、漆などの実から抽出・精製され、天然食品添加物として厚生省から認可されたものです。主成分は、ハゼの実から抽出した木ロウに近く、その潤滑性、耐水性、光沢性、粘度・硬度調整性、離型性を生かして、木ロウ同様いろいろなところで利用されます。
→中国木ロウ詳細
カルナウバロウ
南米ブラジル北東部に生育するロウヤシの葉から採取した植物系セラリカです。このヤシの葉はロウを含んでおり、乾燥地帯での水分の蒸発を防いでいます。光沢性・強靭性・硬さ・微結晶性は、植物系セラリカでは最高。情報記録材料としてOA機器に用いられるほか、医薬品、化粧品、食品、塗料などに使用されます。
→カルナウバロウ詳細
キャンデリラロウ
海抜1,000~2,000mの北部メキシコ高原に生育するキャンデリラ草から採取した植物系セラリカです。この草は、雨の降らない乾燥地帯の、年間温度差が60度にも達するきびしい自然条件から自らを守るために、茎の表面を覆うセラリカを分泌します。光沢、硬さ、防湿性、電気絶縁性にすぐれているので、情報記録材料としてOA機器に用いされるほか、食品、化粧品や、繊維加工、光沢剤などに用いられます。
→キャンデリラロウ詳細
ミツロウ
ミツバチの巣から採取される粗ロウを精製したものが昆虫系セラリカのミツロウで、耐水性・乳化性に加えて防湿・防水効果にすぐれ、なめらかな特性をもつことから、安全で健康な化粧品、食品、医薬品や、セラミック・バインダー、精密鋳造、情報記録材料などに幅広く使用されています。
→ミツロウ詳細
雪ロウ
カイガラムシが木の枝に分泌する真っ白な、針状結晶をもつロウを精製してつくった、昆虫系セラリカです。白色で、高融点、光沢性があり、物理化学的に安定しているので、防湿剤、潤滑剤、艶出し剤などとして、機械工業や電子工業、あるいは医薬分野で役に立っていますが、今後の研究開発によって、ミツロウとともに、さらに大きな需要が見込まれています。
→雪ロウ詳細
●研究開発
独自の研究、精製・抽出技術の追究により、エジプト文明の時代から人類の歴史とともにある最古の物質である生命ロウ=セラリカの安全性と機能性を生かし、高級化粧品原料から情報記録などのハイテク分野まで用途開発を進めてまいりました。
また、セラリカの精製・抽出の派生技術自体も、野菜エキスの抽出・カップヌードルポテトの真空フライ製法・ハイテク分野では発ガン遺伝子産物によるガンの超早期診断技術などさまざまな分野で活躍しています。 →生命ロウを生かす技術詳細
●製造
自社工場にて高度な技術を追求し続け、天然ロウの可能性をさらに引き出していきます。
セラリカ=生命ロウは、熱に対してシャープな特性を持ちます。
その長所を生かし、「とかして、かためる」のです。
この独特な製法を、当社独自の成形技術・成形機械により実現しています。
この技術は、現在3Dプリンターの成形の基礎にもあてはまり、歴史の中で培われた製造経験の蓄積が新たな分野への事業展開につながっています。
自社で組み立てた3Dプリンター
平成25年より愛媛県の「つるかめ喜多工場」で稼働している日本最古のボイラーでは、ハゼの実を厳選し、木ロウの物性の均質化を実現しています。 当社では、このボイラーを石油に依存せず原料であるハゼの抽出かすや収穫時に一緒に取った小枝をバイオマスとして燃やし、しかも最後に排出される灰 も美しい伝統工芸作品に生まれ変わらせる試みをすぐれた女性伝統工芸士と実施しています。まさに里山資本主義の体現であり、当社工場ならではの取り組みです。
板状
フレーク
練りタイプ
微粉末
ペレット
粒状
セラリカ形状 | 大きさ | 特徴 |
---|---|---|
フレーク | 5~10mm四方、厚さおよそ1mm | 板状の製品と比べて移送がラクで使いやすい。 |
ペレット | 径15~20mm、厚さ3~5mm | 計量しやすく、溶解を速くする場合に使用される。 |
粒状 | 径1mm | 計量しやすく、溶解しやすい。粒の大きさのばらつきが小さいので、フレークよりも均一な混合・練り込みができる。 |
板状 | 15cm×15cm×3.5cmほど | ホーローのバットで成型される。食品離型剤として自動包餡機にはめ込み、連続的にセラリカを塗布することができる。 |
練りタイプ | - | オイルを配合することで伸びを向上させた当社オリジナル。加工機械の細部にまで塗布できるため、菓子製造時の作業性が大きく向上する。 |
パウダー | 他社には少ない26メッシュ以下の大きさの粉状 | 他の粉状のものとの混合や練り込みに使用される。 |
微粉末 | パウダーより細かい径約5ミクロン平均の微粉状 | 当社オリジナル。他の粉状のものとの混合や練り込みに使用し、またその特徴的な形状から、直接コーティングしたり、熱をかけずに混練する場合に適している。 |
セラリカの天然ロウは、食品・化粧品・トナーやプリンタのインクリボンなどの情報記録材といった製品に欠かせない素材となっています。
現在、3Dプリンター用の成形素材の研究開発も進んでいます。
●セラリカコーティング植物力 230g (家庭用)
日本で初めて塗料分野でグッドデザイン賞をとった、おしゃれな自然塗料ワックス。食品用植物成分100%の原料だけでつくった、今までにないとても健康的な自然塗料ワックスです。ご家庭で安心してお使いいただけます。
●セラリカコーティング植物力 2.5kg (業務用)
安全なだけでなく性能も『通販生活』で取り上げられるくらい高い洗浄力もあります。シンプルだけど高い機能性、それが本当の植物力です。健康住宅のプロ用にも適し、塗るのに多少の力が必要な本物製品です。
●セラリカコーティングピュア 100g (家庭用)
お菓子で家を作るという童話がありました。食品用の原料だけでつくったワックスなんかあったらいいなと思いませんか。赤ちゃんやペットのいるご家族でも安心して使えます。シックハウスの原因となるホルムアルデヒドを全く 出さないばかりか、家具からでるホルムアルデヒドも大幅抑制、クリーム状で使いやすく良く伸びるので、プロはもちろん、ご家庭での利用にも最適です。
●セラリカコーティングピュア 2kg (業務用)
【お客様の声】(社)全国木造建設事業協会理事長 青木宏之氏
政府の審議会委員として、シックハウスに関する法律を制定する立場にいます。また化学物質の専門家として、健康の面から考えて溶剤系の塗料はとても使えません。
自然塗料だから良いかというと、例えばオイル系塗料は乾きが1週間以上かかってしまい、本当に適切な塗料がありません。そんな時にセラリカコーティング ピュアに出会いました。自然塗料で初めて、国土交通省大臣認定 F☆☆☆☆を取得しており、作業性・機能性を兼ね備えた塗料として、他の自然塗料とは一線を画しています。
神楽衣裳・金刺繍専門店 佐渡村衣裳店様をご紹介致します。
島根県西部の伝統芸能・石見神楽を支えている、佐渡村衣裳店様の作品です。
石見神楽とは、太鼓や横笛からなる軽快な音色に併せ、演舞が繰り広げられる伝統芸能です。見どころは、大変優雅な衣装やお面、人間の体よりも大き
な蛇胴で、これらが舞台全体を時に静かに、時に力強く動き回る姿は見ている人を魅了します。
(新潮社の雑誌「波」で、日本の長寿企業ブームを作った「千年、働いてきました」等のノンフィクションを出筆し、大宅壮一ノンフィクション賞他
様々な賞を受賞された、野村進さんが現在石見神楽に注目し連載しております。)
上の写真は佐渡村衣裳店様の作品です。
金糸で形作った立体感のある生き物の刺繍が角度によって様々な表情を表し、見ている人を惹きつけてくれます。迫力がありながらも優雅な衣装、まる
で命が吹き込まれているかのようです。
さて、弊社はロウを扱う企業。
どこに弊社の製品・ロウが利用されているのか、皆様わかりますか。
こちらの衣裳を近くで見てみましょう。
わかりましたでしょうか。
布に金糸を縫い付けているこの赤い糸こそが、弊社のロウの活躍の場です。
赤い糸で金糸を布に縫い付ける際、赤い糸の摩擦で金糸が傷つき、輝きを損なう恐れがあります。その為、赤い糸にロウを付け、滑りやすくすることで
、赤い糸が金糸に触れても傷がつきにくく、輝き続けることができているのです。このように、気が遠くなる程の緻密な作業を、こんなにも広範囲に渡
り行っているかと思うと、伝統を支える職人の想いや拘りの強さに心惹かれます。
今後も佐渡村衣裳店様に石見神楽の伝統芸能を後世に継承して頂き、日本の文化を支えて頂きたいと思います。