産業Naviトップ > かながわの元気な企業

かながわの元気な企業

かながわの元気な企業

株式会社 ヤマヨ

株式会社 ダイショウ 代表取締役 石塚 裕

「同業他社と違うことを…」ピンチをチャンスに変えた思い 

第三京浜港北インターを下りて約2分、大型家具専門店の並びに同社はある。創立1992年。鉄の大敵である赤サビの発生を抑え、表面の見栄え品質を大幅に高める鉄の表面処理「黒染め加工」、曲がったり反ったりしている金属を矯正し、正しい寸法に収める「曲がり矯正」の2本柱で操業している。

 特に黒染め加工は、同業者がメッキと見間違えるほどの仕上がりで、品質には絶対的な自信を持っており、顧客からの信頼も厚い。しかし、現在の売り上げは、リーマンショック、チャイナショックの打撃を受け、最盛期の半分まで落ち込んでいる。

 「それでもやっていけているのは、従業員一人一人が成長して、少人数でも仕事を回すことができているからなんです」と語るのは、同社代表取締役の河合泰臣氏。

 ネガティブになってしまう状況でも、同社の従業員はイキイキと働いている。何故なのだろうか。その秘密を聞いてきた。

事務職から現場へ、一からのスタート

  商社、熱処理会社の経理を経て、1992年、母と一緒に現在の会社を立ち上げました。黒染めの“く”の字も、曲がり矯正の“ま”の字も知らないド素人でしたから、最初の3年くらいは、現場の職人たちにバカにされましたよね。それまで力仕事なんてしたことがなかった。ペンと計算機とパソコンさえあれば、商売ができると思っていましたから…、本当に辛かったですよ。

 勉強のために埼玉の工場に単身赴任で修行に行きました。

 最初の5、6年は24時間働きっぱなしで、会社に寝泊まりする日が多かったですね。うちの女房が「お父さんは人の三倍働いている。私が生き証人だから」といってくれるのが誇りかな。

このページの先頭へ

ISO導入が転換期に

 当社はISO9001、ISO14001の認証を取得しています。

 ISO9001を取得したのが7年前なのですが、ISOの審査日に当時の工場長が来ないという出来事がありました。昔ながらの職人は、難しい用語・ISOの仕組みを理解することや、書類を作成することが苦手なんですよね。「もし、詳しいことを聞かれても答えられないのではないか」という恐怖心から来られなかったのでしょう。

 現在、当社の工場長の年齢は、本社が38歳、埼玉工場が25歳です。彼らは若いですが、新しいことに積極的に取り組み、専門用語やISOについて理解していたので、工場長を任せました。若い工場長が年上の従業員を使って仕事をしていますが、うまく回っていますよ。

 部下達も“年下の上司”を認めているんでしょうね。当社のような会社は、製造だけでなく様々な分野に対応できるオールマイティーな人材が必要なんです。

 ISO取得前の従業員数は16人。高い人件費の従業員が辞めていき、現在では8人ですが16人いた頃と同等の売り上げを出しています。これは、長年培ってきたノウハウが活きているのだと思います。

このページの先頭へ

仕事がない時こそチャンス!

副社長
石井副社長

ETERNAL BLACK
ETERNAL BLACK

本社工場で笑顔の河合代表取締役(右)と齊藤工場長(左)
本社工場で笑顔の河合代表取締役(右)と齊藤工場長(左)

 日本全体における製造業のパイが小さくなっている現状を考えると、将来、黒染めと曲がり矯正だけではやっていけない。

 第3の道を考えていかなければいけないと思い始め、産業技術センターと共同開発で新しいことに挑戦しています。

 チャイナショック(平成24年7月)以降、仕事が減り始めました。そんな時でもネガティブにならなかったのは、「仕事がない時にこそ何か新しいことを始めよう」という思いが常にあるからなんです。

 アイデアは私が出して、その分野に興味がありそうな従業員にテーマを振るんです。「研究してみない?おもしろいよ」って。

 副社長の石井は、通常の黒染めよりさらに錆びにくい黒染めの進化版「ETERNAL BLACK」を開発しました。霧状の塩水を240時間(10日間)吹きかけ続けるという過酷な条件で試験を行ったところ“サビ”は見られず、メッキより耐久性が高いと認められました。

 従来の黒染めの注文は、産業機械業界からのものが多くを占めていましたが、デザイン関係の会社からも受注がありました。錆びにくいことや黒染め独特の色合いを気に入ってくださり、扉やディスプレイに使用したいとのことでした。新たな業態からの受注は、同社にとっても大きいことですし、「同業他社と違うことがしたい」と息巻いていた石井副社長にとっても自信になったのではないでしょうか。

 本社工場長の斎藤は、「ユンカー式振動試験機」について研究中です。これはネジの締結軸力を測定する機械なのですが、普通に購入すると非常に高額で手が出ない。だったら、既存のものを組み合わせて作ってみようということになり、県の産業技術センターと共同開発で作ったらだいぶコストを抑えることができました。

 斎藤工場長はこの課題に興味を持ってくれていたので、休みの日も考えて、アイデアを出してくれるんです。ユンカー式振動試験機の話をしている時の方が、本業の曲がり矯正の作業をしている時よりも目がイキイキとしていますよ。

 開発費はかかるけれど、従業員の「これを売りたい!」というモチベーションが生まれる。そうすると、その従業員が成長してくれる。それだけでも十分投資した価値がありますよ。従業員のモチベーション向上は、会社全体の士気の向上にもつながりますから。

 当面の目標は、「ETERNAL BLACK」、「ユンカー式振動試験機」、自分で研究している「廃水処理装置」の新規3事業を拡大していきたいですね。

このページの先頭へ

株式会社ヤマヨと産業Navi

株式会社 ダイショウ

産業Naviで、「自社HPを補完」。新たな層の顧客からの問い合わせが…

 目標を実現するために従業員皆がモチベーションを高く保ちながら希望を持って働ける環境づくりはもちろん必要ですが、研究を続けていくための資金も必要です。本業である黒染めと曲がり矯正の現在の顧客を大切にしながら、新規の顧客も獲得していかなければなりません。
 「かながわ産業Navi大賞2011」で奨励賞を受賞し、『黒染め』について産業Naviに掲載されてから、確実に引き合いが増えました。現在、年間60〜70件の新規の注文をいただいているのですが、その約6割のお客様がHPを見て連絡をくださいます。
 当社は、自社HPで設定していないキーワードを産業Naviで設定して「自社HPを補完する」という使い方をさせてもらっています。おかげさまで自社HPで拾いきれないお客様からのお問い合わせが増えており、新たな層の顧客開拓に役立っているんです。
 さらに産業Navi大賞を受賞しているということが、当社の信頼度を高めてくれています。
 黒染めのページで結果が出たので、追加で『曲がり矯正』ページの掲載もはじめました。今後は現在取り組んでいる新規3事業のページも産業Naviに掲載して、売り上げの実績を残したい。そして、今度こそ産業Navi大賞で大賞を受賞して、ビジネスラインに従業員皆の写真を載せてあげたい。中小企業の従業員は雑誌に自分の写真が載ることなんてありません。自分の写真が載ると素直に嬉しいんです。子供に「お父さん、雑誌に載ったんだぞ!」って自慢ができる。単純なようですけど、従業員のモチベーションがすごく上がるんですよ。あとは、賞金で中華街に美味しいものを食べにいきたいんです。従業員全員と。

産業ナビ会員ページ:https://www.navida.ne.jp/snavi/5271_1.html

社  名 株式会社ヤマヨ
所在地 〒224-0043 神奈川県横浜市都筑区折本町278-1
電話・FAX Tel.045-471-3303 / Fax.045-471-3452
事業内容 金属加工業

産業Naviへの資料請求はこちら

このページの先頭へ