奨励賞 株式会社ミズキ

代表取締役: 水木 太一
所在地: 〒252-1123 綾瀬市早川2758-3
設立: 1984年11月 従業員: 42名
資本金: 2,750万円
TEL: 0467-70-1710 / FAX: 0467-70-1770
産業Naviページ:-
公式ページ: http://www.mizuki-corp.co.jp/

締結ネットワーク構築による締結部品のワンストップサービス

ネジメーカーなら、どこでも作れそうなネジですが、分業化が進み、ネジメーカーごとに作れるネジと作れないネジが大きく分かれています。そのため、ネジを発注した場合に「うちではできない」と断られることがよくあります。
当社でスタートした「締結ネットワーク」は、地域20社の金属部品製造業者とネットワークを組み、お客様がどのメーカーに注文可能か、どこが一番加工に適しているかを調べることなく、最もメリットのある価格と納期を提供する、最適な取引先の締結部品を提供するサービスを構築しました。
締結ネットワーク
 

まずは自社製品の品質があってこその信頼

細分化されているネジ屋

 
ネジといえば、円筒や円錐の面に沿って螺旋状の溝を切ったもの。溝を外面に切ったものを雄ねじ、それにはまり合うように内面に切ったものを雌ねじという。物を締めつけるのに用いる道具だ。製造業でこのネジの製造を行う会社をネジ屋と呼ぶそうだ。
ネジに付随する部品にナットや、ナットの下に挟む薄い金属板のワッシャーがある。ネジ屋でナットやワッシャーもつくっているものと思っていたが、さにあらずで、ナットはナット屋が、ワッシャーはワッシャー屋が専門にあるのだという。さらにはネジ屋にしても、大きさ、形状によって、取り扱うネジはかなり細かく分かれているそうだ。
株式会社ミズキはネジの軸の部分の外径0.5ミリ〜12ミリくらいまで幅広い製品を扱うネジの製造販売会社である。
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かつては町工場然としていた家業

 
同社は1939年に、現代表取締役の水木太一氏の祖父である兼太郎氏が創業した。やがて父の六郎氏が2代目社長に就任すると、80年代にはサッシ、音響設備、自動車業界と幅広く取引し、活況を呈した。
太一氏は中学生になる頃には、「将来は親父と一緒に仕事を」とも考えるようになったが、大学卒業後に自動車部品メーカーに就職したのは、修業のためというよりも、「クルマ、乗り物が好きだったからです」と語る。
31歳で7年間勤めた会社を辞め、家業のミズキに入社したのも、「バブル絶頂の頃の入社組で、同期もたくさんいましたし、出世も難しいかなと思いまして」と謙虚というか、素直な動機からだった。
水木氏は、40名の社員がいる管理部門の部長になったのだが、「いわゆる町工場然としていました」と当時を振り返る。職人の集まりで、品質面はしっかりしているものの、担当者がルーズだと納期が遅れる。水木氏が行ったのは、まずは社内の組織図をつくることからだった。そして、すべてを少しずつマニュアル化していった。
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買ってきた機械ではできない

 
2008年9月のある朝、かかってきた電話の母の声が、「お父さん死んじゃったよ」と知らせた。前日まで普通に出勤していた六郎氏が、心筋梗塞で亡くなったのだ。3代目として社長に就いた水木氏は、リーマンショックの影響が襲いかかる怒涛の中に船出した。表面的には売り上げは半減したが、無借金経営だったのが幸いした。
それでも、危機は続く。得意先のカメラメーカーがフィルムからデジタルへと変わり、競争が激しくなった。一部のマニアを中心としたカメラの需要が、デジタル化したことで一般化し、生産台数が増えた。それにともなって、生産拠点が人件費の安い海外へと移ったのだ。
まず、メーカーの組み立て部門が海外に移った。そこに、日本の部品会社が、必要な部品を供給する。ごく小規模な部品会社や、海外輸送に慣れていない会社、不得手な会社は自社で送れないのでメーカーが送ることになる。しかし、それではメーカー側も不便である。
香港に営業所を開設していたミズキは、すでに自社部品を海外に送る道筋を持っていた。その営業所に、ミズキの製品以外にも金属部品を調達してくれないかと、メーカーの海外工場から相談の声がかかるようになった。ネジを含むナットや歯車などの部品を締結部品という。いつしかミズキに頼めば、きちんとした締結部品が揃うという定評ができてきた。
「いろいろぐちゃぐちゃもがいていたら、いろんなところから助けてくれる仲間が集ってきたおかげ」と水木氏は笑う。自分のところだけがよければいいとの展開ではない。だから神奈川を中心とした地域20社の金属部品製造業者とネットワークが生まれた。これにより客先のメーカーが、どこが一番加工に適しているかを調べることなく、最もメリットのある価格と納期を提供する締結ネットワークのサービスを構築。製造する機械やノウハウも異なる多品種のナットやワッシャーも、ワンストップで供給することを可能にした。
これを行えるのも、まずはミズキのネジ製品が高品質であることが認められているからこそだ。それは、ネジをつくる精密加工機を社内生産することから始まる。加工機の内製化は、オーバーホールはもちろん、金型の微調整も行える。
「これは買ってきた機械ではできないネジづくりです」と水木氏は胸を張る。
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