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今日の個店!

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特別編 突撃潜入取材(2008年7月24日取材)

「立体」を強く意識、教科書で勉強するより、モノを作ってみる。
〜ケミカルウッド壱番店様、小学生を迎えてのサマースクール開催〜

工作材料・製作素材通販サイト「ケミカルウッド壱番店」も経営されている、株式会社ミナロ代表取締役緑川さん。実は毎年夏、高校生だけでなく、小学生にも「モノ作りの楽しさ」を教える頼もしいアニキに変身する。

場所は、株式会社ミナロ3階の会議室。
ケミカルウッドで出来た緑川さん自慢のガンダムモビルスーツが見守る中、並木第四小学校5・6年生32名が、ひと夏の経験、モノ作り。

デザイン画をサマースクールまでに用意して、「立体」をまずはイメージ。
デザイン画デザイン画を、今日のために全員が準備。「どんな作品をつくるかデザインしよう」と書かれた紙に、作りたいものの正面図だけでなく、「上から見た図」「横から見た図」も描いておくようサポートされている。
この1枚の紙の準備が、実は大変重要だ
参加の子供達も、その意味をちゃんと理解していた。そのデザイン画を見ながら、ケミカルウッドにえんぴつで下描き。
「あのね、上から見るとてっぺんだけとがってるけど、形は楕円形なんだ。」
「下から見たとこは、考えない。上からと横からでいいんだ。」
「人形さわってきたから、イメージできた。上からと、横から。」
「横から見るとね、口が前に出てるんだと思うよ。」
そして、早くも、「えんぴつで描いただけで、彫れちゃうよ、ほら、ほらね!」
こうして何かに集中している時の子供の言葉や行動は、ほんとうに計算がなく、直球で、感覚が大人と違うと実感する。

実は、暑かった会場。エアコンも動いていたけれど、子供たち33名プラス大人、場内はとても暑い。が、暑い〜などの声は一切聞かれず、会話でとびかうのは作品づくりに関することだけ。

作ろうとするものも、評価やら他の子との違いやら、何も他のことは考えず、とても素直に「自分が作りたいものを作る」気持ちが強い。だからこそ、亀や魚、豚、サッカーボールなど、かぶった題材を選んでいることもある。
でも、いいじゃないか。
自分の、自分だけの亀、魚、豚、サッカーボールを作ればいい。
奇をてらう必要なんてない。ここでは、大人の理屈は、全く意味無し。
イメージした「立体」を実物に。日焼け顔に汗、腕にケミカルウッドの粉がうっすら白く。
いよいよ削り開始。みなスムーズに削り始める。失敗を恐れない、子供たちならでは。

大枠の形を、機械で緑川さんに削ってもらってから細かく削り始めてもよし、全て自分で形どってもよし。
休憩もとらず、熱心に削り続ける子供たち。
立って上から大きく削る。
座って刃の細い彫刻刀でやさしくやさしく溝を彫る。
カーブをつける。カーブは上から、横から、斜めから見て、自分で角度や線を確認しながら削る。

笑顔「先生、ここのカーブはどうやったらうまくできるかな?」
「目とかをはっきりさせたいんだ。色はつけたくない。どうしたらはっきりする?」
「紙粘土でも小さいの作ってきた。けど、彫って作るのとぜんぜん違う〜」
「最初に絵に描いてイメージしてたとおりのところもあるけど、彫ってるうちにいろいろまたアイディアが出てきた。丸くしたいところとか、角にしたいところとか!」
「あとで接着剤でつけることもできるって。手足はそうしよう!」
「削ってたら、つるつるしてきた!肌っぽくなってる〜」

集中力に驚き、先生におうがかいすると。
「5年生は、『彫って立体を作る』のが初めてなんです。彫刻刀を使って何か作るのは、版画だけしか経験していないんですよ。版画は、不要なところや白くしたいところを削っていくものなので、『立体を作る』のとは違う。学校の授業の図工2時間より長い時間ですが、集中力が切れないのは、『立体を作る』楽しさのとりこになっているからだと思います。」

日焼けした黒い(けっこう黒い子供たち、プールか海か・・)肌に、ケミカルウッドの細かな削り粉がかなり飛んでうっすら白くなっている。髪の毛にケミカルウッドが付いている女の子も。軍手についた削りかすのケミカルウッドは、なかなかとれない。鼻の頭や、おでこ、汗びっしょり。
が、ほとんど気にせず削り続ける。
「ほんとはね、お母さんに『自由研究の作品にしなさい』って言われて今日来た。でも、作り始めたら楽しい!自由研究の作品は別に作ろうかな。」
お母さん・お父さんに、この生き生きした表情と真剣な手元を見せてあげたい。
本に 本に 本に
形どりから自分で・・・ 中腰で削る! 本の溝をていねいに。
世界にひとつの、自分が作った「モノ」、出来上がり。
あっという間に11時半。
机上と床のそうじを協力してこなし、作品を鑑賞。最初は同じただの立方体だったケミカルウッドが、開始から2時間半経ち、世界にたったひとつの「モノ」32個に生まれ変わった。

触り心地、軽さ、平面に置いた際の安定度などなど、見た目だけでなくいろいろな視点から子供たち同士で声が飛んだのにさらに驚いた。
最後にきちんと大きな声で「ありがとうございました」と緑川さんに挨拶まで。
お昼ごはん食べたら遊ぼう、塾いやだな、宿題やらなきゃ・・・と口々に現実を語る子供たち。算数の教科書だけで「立体」を勉強するより、こうした「生きた体験」から教わるものほど身に付くことはない。刃物の危険性も、使ってみなきゃわからない。
いつもはゲーム、サッカー、おしゃべり、プリクラ・・・で遊んでいる子供たち。それもまた、”現代に子供である彼ら”だもの、いいじゃないか。そうした”現代”も確実に彼らの役に立っている。モノ作り、へのイメージづけに、もってこいだ。子供は、私たち大人が想像する以上に、たくましく、想像力豊かだ。
「こうやって何か作るの、とっても楽しかった!」と満面の笑顔も、作品と同じく、32個。

○取材後記(撮影担当者)○
軍手子供たちの真剣に作業する姿を見ていると、昔まだ小学生だったころの図工の時間を思い出す。
ケミカルウッドに絵を描く姿は木片に絵を書く姿に、ケミカルウッドを彫る姿は木片を彫る姿に。
時代と素材が変わっても同じように彫刻刀を使って形あるものを作る時間を懐かしく感じた。
『そういえば、木片を近くの木材屋さんからもらって車を作ったっけ』・・・記憶が蘇る。
『あ!ロボットの腕が折れちゃった・・・・鋸で大まかに形を切り出すとき割れてボンドでくっつけてたな〜』
図工の時間、ペーパーナイフを鍛冶屋のようにトンカン打って作ったときに火傷した事や 電ノコを始めて使った時の子供心のドキドキ・ワクワク感。ちゃんと記憶に残っている。
今日は、忘れていた思い出を思い出すことが出来た1日だった。


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