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横浜ランデヴー プロジェクト meets 産Navi

アーティスト + 産業 で なにが うまれる・・・か?「横浜ランデヴー プロジェクト」との出逢い。 (2011年2月28日掲載)

第2回 若きデザイナー × 産Navi個店職人の出逢い。

気づけば、第1回掲載から半年以上経過してしまっていた。
2010年9月半ばに、金沢工業団地での2回目となるオープンファクトリーが開催された。

株式会社セプト・ワン 様 見学 有限会社山田工業所 様 見学 旭産業株式会社 様 見学
オープンファクトリー セプト・ワン様見学 オープンファクトリー 山田工業所様見学 オープンファクトリー 旭産業様見学


そして、2011年2月に開催された「テクニカルショウヨコハマ2011」での、心技隊さんとのコラボ。
このコラボ2作品は、2月25日(金)〜3月27日(日)象の鼻テラスにて開催の「横浜ランデヴー プロジェクト展−スタジオ2011 象の鼻発!アートがひらくモノ作り」会場にて展示される。


この水面下で、実は、もうひとつの新しいプロジェクトが動いていた。

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横浜ランデヴー プロジェクト×産業Navi、双方の担当者が、動かしてきたもの。

横浜ランデヴープロジェクト事務局柏原氏と産Naviスタッフ松田が、ここまでがっつり組めていなかったら、本番展示前の2月21日、こうして実際の作品を前に細かい詰めを3者で行うことにはならなかっただろう。

3者とは、もちろん、横浜ランデヴー プロジェクト、有限会社藤崎、産業Naviだ。
嬉しいことに、神奈川新聞三木記者もわたしたちの熱烈なラブコールに応え、取材にかけつけてくださった。

目指せ第2のハマトラ、新マリンルックを披露、船員服メーカーと若手デザイナーがタッグ(カナロコ)

ふくいあつこ × 有限会社藤崎 作品

あの、3者の出逢いの日。
あれから、ほんの4ヶ月弱で、
まさか、この時を、こんな風に迎えていようとは・・・。

●外のプロジェクトからみた、「DBとしての産業Navi」

横浜ランデヴー プロジェクト meets 産Navi の実働で、まずは柏原氏から、

「『こんなことができる会社』『こんなことをやれそうな会社』・・・をリストアップしてみました。
実際に、なにかものづくりを一緒にできそうな会社さんを、ぜひ産Naviさん経由で紹介していただけませんか?
と打診があった。

産Naviの検索画面で既にリストアップされたページのプリントアウト、数百の個店。
柏原氏は、そのリストからのピックアップと声かけを直接でなく、産Naviを介す形を選んだ。
松田もわたしも嬉しかった。

柏原氏と松田。2人は偶然、同い年で、ウマが合うようだ。単にトモダチになったから、ではなく、お互いの立ち位置で真剣にこのプロジェクトを進行していくという、思いの強さ。
それが無意識に響き、共鳴したからに違いない。
就職氷河期真っ只中に、社会人スタートとなった世代の2人が、今、ご縁で同じプロジェクトを動かそうとしていた。

数社ピックし、実際に柏原氏・松田のコンビで個店さんを訪問。

具体的に「この会社で、この商品を」という提示もあったが、販路や生産ロットの問題から、2つのプロジェクトは即流れてしまう。
だが、産Naviはこうした外のプロジェクトからみた「DBとしての産Navi」の初回の動きである。焦ることはなかった。

そんなある日、
柏原氏より1本の電話が、松田に入る。
「リストの中の、『有限会社藤崎』さん。ここの社長さんと、うちのディレクターが会ってみたいと言ってます。”制服”プロジェクト、おもしろそうだなと」

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若きデザイナー ×  産Navi個店職人

有限会社藤崎 藤崎社長

●職人の思い、「ヨコハマの海に、自分の本物のマリンスタイルを残したい。

有限会社藤崎の、藤崎社長。
創業以来60年、本物の船舶の制服を製作し続けてきた職人だ。
産業Naviに下記9ページを掲載していただいている。
船舶用制服
帽子
肩章・胸章類
新商品【船舶、乗務員用胸章(階級章)】
ミニチュア帽子、オリンピック選手団公式ブレザー
国・公立 海洋校 船上実習着
レ二ヤード類
海洋大学の学生
その他ユニフォーム画像

その「歴史」「ヨコハマの海と船舶制服へのこだわり」に、ランデヴープロジェクトのディレクターが興味を持ってくださったのだという。
藤崎社長が、アーティスト、しかも、若い新しい感性のデザイナーと出逢ったら、一体、なにが起きるか・・・??

もちろん現役の、船舶制服づくりの職人だ。
そのはず、身につけるファッションには、必ずどこか、ヨコハマの海を感じさせるエッセンスが入っている。おしゃれな82歳だ。
「わたしはね、・・・・」
ただ、話がはじまると、どうしても同じ世代同士のように前に進まない。
効率よく議論が展開していかないのだ。それは、藤崎社長の方も、プロとしての手法・こだわりがあってのことで、当然だった。

10月中旬の初回の打合せを経て、プロジェクトが立ち上がる気配はないかな、というのが産Naviスタッフの正直な感想だった。

なぜなら、藤崎社長のあまりにも固い職人としての誇り・こだわりから、「アーティストとの出逢いで新しいものをつくる」のが難しいのでは、という印象が強かったから・・・。


●デザイナーふくいあつこさんとの出逢い

デザイナーふくいあつこさん

「藤崎社長とコラボさせてみたい、女性のデザイナーがいるんです」
あきらめかけていたところに、またも柏原氏から松田に電話が入る。

まずは彼女に、ランデヴーさんと産Naviの2者で会ってみることに。 12月9日、青山にあるspiral/ワコールアートセンターにて。ふくいあつこさんは、華奢で可憐で、自作(!)の清楚なジャケットにめがね、おしゃれはさすがに個性があり、少し控えめな印象の女性だった。

藤崎社長のこと、会社のこと、こだわり、もろもろを産Naviスタッフから説明。
そのうえで、ふくいさんの若くクリエイティブな感性を、歴史ある本物の船舶制服づくりとマッチングさせてみたいのだ、という今回の趣旨を理解していただく。

「ぜひ、やってみたいです」

そんなに自身を前に前にと出すタイプではない、どちらかというと控えめな印象のふくいさんが、はっきりこう告げてくださった。

・・・ほんとうに、なにかが起きるかもしれない。

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若きデザイナー ×  産Navi個店職人の葛藤から生まれたもの。

●葛藤

2人の職人の手 ふくいあつこ × 有限会社藤崎

年が明けて1月。ふくいさんと藤崎社長が初対面。
周囲の心配をよそに、さすが、プロ同士。
話は進み、数点作成し、展示会に出展することとなった。

1月に再度、藤崎社長・ふくいさん・松田の3人で、各作品の生地やボタン等、細かな確認の打合せ。

藤崎社長「ジャケットなら肩パッドがないとおかしいよ」

ふくいさん「いえ、今回は女性ものの軽さを出したいので、肩パッドはなしで」
藤崎社長「裏地はつけていいんでしょ」
ふくいさん「裏地もなしで」
藤崎社長「えっ、裏地をつけないと、逆に大変なんですよ・・徹夜だこりゃ」

展示会まで3週間ほどしかない製作前の打合せ、2人の意見は真っ向からぶつかる。
が、両者いずれかが最終的には納得し、答えをひとつひとつ見出した。
職人藤崎社長曰く、
「このプロジェクトをやりとげる。なんとしても、ヨコハマの海を 表現した若い世代の発想するマリンルックを、自分の手でつくり、そして、この展示会に飾る」
その心意気がひしひしと感じられ、頑固なおじいちゃま職人が、ハイジのような孫娘に日々心をとかされていくようだ。
2人のプロの、同じものを見つめる目、同じものをつくりあげる手。

 

●そして、2月21日、展示会まであと4日。

ふくいあつこ × 有限会社藤崎

藤崎社長は夜中までの作業で、メインの女性用ジャケット・ベストをつくりあげて、象の鼻テラスへ。
「ほんとうに美しいです。感動です」
ふくいさんは、心底嬉しそうに藤崎の作品を見つめ、手にとり、感嘆の声をあげた。

「ほんとにね、むずかしいことばっかいうんだよ、この孫娘は・・」
と、冗談交じりに笑顔で責める藤崎社長。
生まれてはじめてです。こんな経験。ほんとうに、命を削って、やるだけの価値のあるプロジェクトだと思っているんです。ふくいさんはもちろん、かかわった全員の思いが真剣であるからこそ。やる意味がある」
その手が、その思いが、この品々をつくりあげたのだ。

この展示会会期の1ヶ月間、ふくいあつこ×有限会社藤崎に、どんなさらなる出逢いがあり、奇跡が起きるのか。

現場で、生で、ぜひこの作品を見てほしい。
→ 2月25日(金)〜3月27日(日)象の鼻テラスにて開催の「横浜ランデヴー プロジェクト展−スタジオ2011 象の鼻発!アートがひらくモノ作り」

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○取材後記○

今回の「生まれたもの」達には、藤崎社長の技術・伝統と本物へのこだわり、それを大切に愛し尊敬するからこそのふくいさんのデザイン、そして2人の熱い思いがこもっている。

毎回の打合せでお互いの立ち位置から、あーだこーだ周囲の意見やキツイ指令、予定バラバラな多忙メンバー相手の打合せセッティング・・・に正面から向き合った、ランデヴー プロジェクト柏原氏と、産Naviスタッフ松田の思いも、もちろんばっちりこもっていて。

この2人が、横浜・神奈川から新たなモノづくりを実践していくこのプロジェクトを、これからもひっぱっていってくれるに違いない。 (写真は左から柏原氏、藤崎社長、産Naviスタッフ松田@笑顔いっぱいオープニングレセプション)


●産業Naviは、同プロジェクト展のイベントにも協力!3月26日(土)13時〜15時、みなさまぜひぜひ当日会場の象の鼻テラスへ!!
パネルディスカッション 宣言:「製造業の解放2011」〜粉塵まみれの新たな現場で、クリエイターたちはなにをつくる?

 

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